chintaro3の日記 

基本、チラ裏です。書いておくと頭の中が整理できますゆえ。

日記銀行としてのブログ

 
少し前の、Doblog終了のお知らせで考えたことメモ
http://www.nttdata.co.jp/whatsnew/20090424.html
 
ブログサービスの終了というのは、ちょこちょこある。運営会社が小さい場合は、しょうがないかなぁと、大したニュースにもならないのだけど、どう考えても十分な財務基盤のある会社が、こういう形でやめるというのは、なかなかショッキングな話だった。
 
私も日々、チラ裏で十分なレベルのくだらん事を書いているので、「ネットにゴミをまき散らかすんじゃねぇ」みたいな意見を聞くと恐縮してしまう方だ。ブログなんていうものを経済的・金銭的に評価してナンボのもんなの、という話をされると非常に辛いわけで。
Doblog終了の話は、「そんなもんに価値なんかねーんだよボケ」と宣告されているかのような話で、それに正面切って反論できるほどのものはもちあわせていない。リンク先の文書が「あまりに見えすいた嘘でひどい」という意見は確かにそうなのだけど、本音で金の話を持ち出されたところでブロガーが袋叩きにしたであろうことは疑いようもなく(笑)、でもそれは痛いところを突かれているからでもある訳で、それはそれで、利益をあげなくてはならない企業体が下した1つの結論として受け止めなくてはならない。
 
私自身は、ネット上に思いついたことを書き散らかすことが全くの無意味だとは思ってなくて。
「ひょっとして無意味なのかも」ぐらいには思っているけど、それは「俺の人生なんて無意味なのかも」というのと全く同レベルの話として。・・・一応、生きてればそのうち何かいいことあるかもね、というのと同じぐらいの感覚で、たぶん、公開したほうが、何かいいことあるかもね、ぐらいに思っている。
 
この種の悲劇を無くしていくためには、「お金」以外の経済指標が真剣に必要な時代になっていると思う。ミクロなレベルでは、はてブとかはてなスターとか、はてな以外にもこの手の「人気」を示すような指標は色々あるのだけど、これはいまのところ、「経済的な何らかの指標」であるとは全く認知されていない。実際には、インターネット上の人気と現実の経済活動との間にはなんらかの相関があってもよさそうだけど、たとえばこれが国家的なGDPの算出になんらかの影響を与えているかといえば、・・・。
 
逆に考えてみよう。たとえば、あらゆるブログの記事には、どんなくだらない内容であろうとも、金銭的価値があるものだ、と決めたとしたら、どんな矛盾が生じるだろう?
 
例えば内容にかかわらず1文字1円の価値だとしたら、1エントリーあたり数百円〜数千円ということになる。それをブログに「貯金」しているようなイメージ。ブログじゃなくてチラ裏に書いても本質的には同じなのだが、チラ裏はタンス預金みたいなものに相当すると考える。(1文字1円なら、400字詰め原稿用紙1枚で400円かー。飯は食えないけど、素人の文章ならそんなもんかな、と思えなくもないでしょ。)
じゃぁ、ブログサービスに「貯金」したブログエントリーは、何らかの「金利」をもたらすだろうか。まず思いつくのは「人気」。直接的には目に見える収益にならなくても、将来的にブログを書いた本人に何らかのメリットとなって帰ってくることは有り得る。くだらんことばかり書いてたらマイナスの評判になって帰ってくる所が金利とはちょっと違うところだけど。
それとか、1文字1円だったとしたら、コメントやブコメも立派な「金利」。換金はできないけど、お金の目的が人生を豊かにすることにあるのだとしたら、コメントやブコメにだって、それに匹敵する価値を見出すことができるだろう。
 
お金をタンス預金するより銀行に預けたほうが良いのは何故か、という説明はいまさら面倒なので省略するけど、その経済理論が正しいと信じるのだとしたら、日記をチラ裏に書いて死蔵=タンス預金するより、ブログに預けて有効活用してもらったほうが経済的にプラスになるはず、という結論になってしかるべきじゃなかろうか。銀行と違うのは、銀行員に匹敵する人がブログ界に居ないことだ。せっかく文章をブログに「貯金」しても、それが有効活用されるかどうかはまったくの運まかせ。大半は埋もれてしまってなんの価値も生み出さず、タンス預金となんらかわらない。なので、「そんな運なんかにまかせてられるかぁ」というアクティブな人から見れば、ブログというのはなんとも非効率な、無駄なものに見える。そりゃそうだ。
 
そういう視点でみると、はてブの優れているところは、キーワードにリンクが貼りまくられて検索エンジン上での立ち位置も良い、という点で、受動的ながらもブログ上の記事を社会的に有効活用する仕組みに長けたサービスだと言える。
かとゆー家さんみたいなまとめサイトはネット上に散らばる情報のアクティブな活用例だよね。ただ出版社の編集者に匹敵するようなレベルで有効活用している例っていうのは、まだあんまり無い。これをさらに進化させるとしたら、もっとアクティブに有効活用するとしたら・・・っていうあたりが、なんか色々ヒントになりそうな気がする。