chintaro3の日記 

基本、チラ裏です。書いておくと頭の中が整理できますゆえ。

昔のアニメ

 
昔のアニメの最初の部分を色々借りてきて見ている。「母を訪ねて三千里」とか。この手のやついろいろ。
「母を訪ねて三千里」は子供のころ熱心に見ていた、ということだけ覚えているが、話の中身はほとんど忘れている。今見なおすと、小さな子供がやみくもに働きたがる様子は何かのプロパガンダにさえ見えてしまうほど、世の中が変わってしまったことを実感する。
 
この当時、このシリーズの制作にかかわっていた人たちの中に、今ではアニメ界の大御所とよばれるような人たちがわんさか居ることに改めて驚く。こういうアニメの最新作を毎週見れた自分たちの世代って、ラッキーだったんだなと思う。これがどういう時代背景なのかというと、まず自分たちが団塊Jrでしょ。ということはつまりアニメを作る主力は団塊世代で、その団塊世代を仕切るのが戦争経験世代、という社会構成だったという事だ。
今見ると、少々説教臭く感じる所もあるけれども、シンプルな作画の中にもちゃんと「人間」を描こうとしている様が、今のアニメとは全然違う。「キャラ」じゃないんだ。「人間」なんだ。
 
「母を訪ねて三千里」の話に戻ると、もう第1話のつかみからして凄いよ。母とマルコの別れのシーンで、船に乗った母を追いかけて全力で叫びながら堤防を走るマルコが、段差に気づかずに転んで転んで傷だらけになってそれでも追いかける姿を、母の目線で描いたりとか、もうたまらんよね。高畑勲の演出なんだなこれが。