chintaro3の日記 

基本、チラ裏です。書いておくと頭の中が整理できますゆえ。

エネルギー購入予約券

 
エネルギー政策の問題点は、現状の無駄なエネルギー浪費に対して、未来の人々がタイムマシンで現在に文句を言いに来る事ができないことだ。未来の人々がどういう困った状況になるかを何も考えず、目の前に潤沢なエネルギー源があるからというだけの理由で、使いたい放題に浪費をしてしまっている。
 
これに対して、お金とは別に、「エネルギー購入予約券」というのを作ったらどうなるか考えてみた。
 
この券は一見、商品券のような形で流通する。但し、そこに書かれているのは金額ではなく、エネルギー量だ。
エネルギー量は有限であるから、お金のような数字のマジックを使うことができない。貸し借りしても利子なんか付かない。生産可能なエネルギー量に比例する形で「エネルギー券」は発行される。エネルギーの購入時に、お金と一緒に、「エネルギー購入予約券」が必要。これがなければ、お金だけあってもガソリンや電気を買うことは出来ない。石油会社や電力会社(水力発電太陽光発電の場合)が、自分達のエネルギー生産予定量に合わせて発行する。
 
「エネルギー購入予約券」の価格は変動相場制だ。エネルギー需要が増大すれば「エネルギー購入予約券」の相場価格も上昇する。だから、将来にわたってエネルギー需要が増大し続けることが解っていて、なおかつ供給がそれほど増えない事が明らかである場合には、「エネルギー購入予約券」を今買っておいたほうが得だ。要は先物取引だ。
 
「エネルギー購入予約券」の発行量が有限なのに、お金の発行量がめちゃくちゃ多い場合、エネルギー枯渇の懸念が市民社会に流れると、「エネルギー購入予約券」を買い求める人で殺到して、一気に高騰するだろう。たとえばお金持ちだったら、一生分の油を油の形で蓄えておくことはできなくても、「エネルギー購入予約券」に替えて、将来のために蓄えておくことが可能になる。もっとお金のある人は、自分の代だけでなく、孫末代の分まで「エネルギー購入予約券」を買い求めるだろう。金持ちの子孫に関してだけは、「エネルギー購入予約券」の導入によって、将来のエネルギー枯渇の影響を最小限に抑えることが可能になるだろう。
 
つまり、将来のエネルギー消費まで想定した形でのエネルギー価格相場、というものになっていくことが期待できる。それは現状のエネルギー価格より、実質的に相当に高価なものになるだろう。それは、金持ち以外の生活水準が大幅に低下してしまう結果をもたらすだろう。それは、目の前の事だけを考えるなら悪いことだ。でも、長期的に考えてどうなのか・・・。遅かれ早かれ、そうなるのだから。