chintaro3の日記 

基本、チラ裏です。書いておくと頭の中が整理できますゆえ。

もし、全てが公式電子マネーになったら

 
現金というものがなくなって、全ての取引が電子マネーになった世界について考えてみた。
 
この場合、なんといっても画期的なのは、銀行が取り付け騒ぎに怯える必要がなくなるということだ。仮にお金や銀行の信用が落ちそうだからと言って、皆が一斉に電子マネーで金の延べ棒や不動産などを買っても、銀行で実際に起こるのは、帳簿上の数字が右から左に移動する事だけだ。弱小銀行はそれで潰れることがあるかもしれないが、銀行業界全体としてみれば、致命的な問題ではなくなる。
 
その結果、マイナス金利が可能になる。なぜ現状、マイナス金利が笑い話にしかならないかといえば、預けておいて資産が目減りするよりタンス預金の方がまし、なので、皆が一斉に預金を引き出してしまう恐れが出てくるからだ。一方、電子マネーの場合、見かけ上は手元に現金相当のものがあるように見えるかもしれないが、それは必ずサーバー上のデータと紐付いており、実際に価値を担保するのはサーバー上のデータの方なので、事実上、「取り付け騒ぎ」に相当するリスクがない。全てが電子マネーになれば、「インフレで実質的な預金価値が目減りする」のも、「マイナス金利で預金額が目減りする」のも、大した違いは無いことになる。「流動性の罠」なんていう状況は、昔話になる。