chintaro3の日記 

基本、チラ裏です。書いておくと頭の中が整理できますゆえ。

アニメに注目する訳

 
正直、いまどきのほとんどのアニメは、自分の趣味には合わない。 でも、少しは見る。雰囲気やあらすじを理解する程度に。そのアニメを見た子供たちが、どういう影響を受け、どのような大人に育っていき、その結果として将来の日本がどのようになっていくのか、という事に、無関心では居られないからだ。
 
アニメが日本の未来に影響する、なんて言ったら笑われるかもしれないが、私は確かにそういう部分があると思っている。今、日本で産業用ロボットを支えている人たちというのは、ほぼ例外なく、ロボットのアニメを見て育った人たちだ。子供のころにアニメで見たロボットの影響というのは、産業用ロボット開発をより楽しいものにしたし、ロボットへの積極的な投資を呼び込む事にも役立った。そして日本は現実に、今現在、世界一のロボット大国の座について居る。その産業用ロボットによって、身の回りのたくさんのものが生産され、今現在の私たちの日常が支えられている。
 
1970年代から1990年代中盤のアニメのうち、ロボット以外の話といえば、海外を舞台にしたものも多かった。世界名作劇場とかね。これがその後の海外留学者数の増加を後押ししていた側面もあるのではないかと思っている。もっとも、これについては円高の影響も大きいはずだが、それだけではここ10年ほどの留学者数の停滞・減少を説明出来ない。海外を舞台にしたアニメが減少したせいで、海外に憧れを持つ若者が減ってしまっているのではないか。
 
現在、ロボット物のアニメは減少してきてしまっているが、この事は、将来の日本のロボット産業の衰退を招く原因の1つになる可能性が高い。これはどうやら、避けられそうにない。
 
比較的最近流行ったアニメのうち、実際に将来、目に見える影響を与えそうなものといえば、「けいおん」かな。ただ、この1本では、かつての一連のロボットアニメや、世界名作劇場にあったような、大きな影響力は持てなさそうだ。大きな流れとしては、「日常系」とでもいうような、身の回りのこじんまりとした話をテーマにしたアニメが増えた。これが将来、世界に羽ばたくような一大産業を育むとは思えない・・・というのが正直な感想なのだが、まぁ、それを言えば、昔のロボットアニメを見ていた子供の親だって、未来の産業用ロボットの事なんて想像できなかっただろう。 そこに、未来につながるどういう可能性があるのか、という事を、見落とさないようにしたいと思う。
 
そうだな、日常系アニメを見た子供たちが、家庭を大切にする人に育ち、その結果、少子化に歯止めがかかる可能性があるのなら、それも大事なことだ。