chintaro3の日記 

基本、チラ裏です。書いておくと頭の中が整理できますゆえ。

最近の増税/減税議論について

 
話を単純化するために、「もし日本が2人の国だったら」という物語にしてみよう。
登場人物は国さんと民さん。民さんは今10億円を持っていて、国さんは無一文です。そこに至るまでの経緯は省略。
 
====国さん:所持金0、民さん:所持金10億円====
 
国さん「困ったな。公共事業しようにも、お金が無いぞ」
国さん「民さん、国債を10億円ほど買ってもらえませんか。10年で1割の金利が付きますよ」
民さん「良い金利ですね。買いましょう」
 
====国さん:所持金10億円+債務10億円、民さん:債権10億円====
 
国さん「よし、これで資金ができた。これで公共事業をやろう。」
国さん「民さん、この10億円をあげるので、公共事業をやってください」
民さん「公共事業大事ですよね。解りました、責任持って引き受けます。」
 
====国さん:債務10億円、民さん:所持金10億円+債権10億円====
 
国さん「お金無くなっちゃった。また国債を発行しよう。おい民さんや」
民さん「解りました。はい10億円」
  
====国さん:所持金10億円+債務20億円、民さん:債権20億円====
 
民さん「ところで国さん、国債の償還は問題ないんでしょうね?」
国さん「問題無いとも。ほら、手元に10億円あるし。」
国さん「ところで民さん、この10億円をあげるので、また公共事業をやってください」
民さん「解りました。頑張ります。」
 
====国さん:債務20億円、民さん:現金10億円+債権20億円====
 
民さん「国さん、国債が不安なので、売って現金に変えておきたいんですが」
国さん「そりゃ無理だな。手持ちの現金無いし。それに償還はまだ先のはずだ」
民さん「確かに償還はまだですが、どうやって償還のお金を確保するつもりなんです?」
国さん「そりゃ税金で返すしかないな。おい民さんや、税金を10億円払いなさい。それで償還するから。」
民さん「そんなむちゃくちゃな。確かに私は10億円の現金を持っていますが、それを税金で払って、自分の国債の償還に返してもらっても、それって単に10億円分の私の国債が消えてなくなるだけじゃないですか。そんな増税認めません」
 
国さん「税金10億円は無理か。じゃぁ1億円にまけとくよ。1億円なら払えるだろ?」
民さん「解りました。1億円だけですよ?」
 
====国さん:所持金1億円+債務20億円、民さん:現金9億円+債権20億円====
 
 ----時が経って、償還の時が来た----
 ----民さんは、1億円×10回の税金を払った----
 
====国さん:所持金10億円+債務21億円(金利分増えた)、民さん:債権20億円====
 
民さん「国債10億円分の償還をお願いします。利子も1割付けてね」
国さん「おう、返すとも。でも困ったな。金利分の現金が足りないぞ。国債発行してまかなうしかないな」
 
====国さん:債務11億円、民さん:現金10億円+債権11億円====
 
何が言いたいかというと、民さんは国債の償還で、貸したお金を返してもらったつもりで居るが、元をたどれば、その現金は自分が払った税金だって事。税率がいくらだろうが実は元は自分のお金だって事は同じだ。そして、民さんの資産(現金+国債)は納税前より目減りしているって事ね。増税か減税かは、民さんの資産の目減りのスピードが早いか遅いかの差でしかない。
ここで、民さんは、自分の資産を増やすためには、減税かつ国さんに国債を乱発してもらえば良いことに気が付く。
 
民さん「もっとどんどん国債を発行して、公共事業をやりましょう!ただし増税には反対です!」
国さん「解った解った。民主主義だから、民さんの言う通りにするよ。」
国さん「それじゃぁ、国債1000兆円ほど発行すればいいかい?」
民さん「やったー」
 
いまここ。なんか変だよね。
 
ネタ元:
わずかな経済対策と消費増税という、いつかきた道 ---- シェイブテイル日記
http://d.hatena.ne.jp/shavetail1/20130912
 
 
帳簿上の債権の数字が膨れ上がるのを見て喜んでる人キモい。あぶく銭に一喜一憂するのアホくさい。
 
そもそも、景気浮揚は個人資産を持っている民が考えるべき事なんじゃないの。借金まみれの国にそれをやらせるのが間違っているっていう発想は無いのかね。