chintaro3の日記 

基本、チラ裏です。書いておくと頭の中が整理できますゆえ。

デザインについて

 
久しぶりに、電気屋に寄った。冷蔵庫や洗濯機が並んでいるのを見て思った事:
「なんか、これ、初音ミクMMDモデルの亜種が並んでる所みたい」
参考動画

 
たくさんのMMDモデル、それぞれ微妙に全部違うけど、どれも、誰が見ても、初音ミクと解る。
同じように、電気屋に並んでる冷蔵庫は、全部それぞれ微妙に違うけど、誰が見たってどれも冷蔵庫。
同じように、電気屋に並んでる洗濯機は、全部ぞれぞれ微妙に違うけど、誰が見たってどれも洗濯機。
 
こういう、亜種を作るのって、みんな得意なんだなぁと思った。
 
洗濯機作ってる人達は、「頑張ってゼロから設計して、新しい洗濯機を作ってやったぜ」なんて思っていても、買い手から見れば、数多ある洗濯機の亜種の1つに過ぎない訳だ。かといって、洗濯機に見えない斬新すぎるデザインでは商売にならない。
洗濯機みたいな冷蔵庫とか、冷蔵庫みたいな洗濯機、なんていうのが電気屋に並ぶことも無い。
 
そう考えると、「冷蔵庫」という物を定義した事、「洗濯機」という物を定義した事、そういう事が非常に画期的な事だったんだなと解る。その一方で、一度そのイメージが固まってしまうと、それを打ち崩すのは必要以上に難しくなってしまう。普通の人って、保守的なんだよね。Win8が嫌われてるのとかも、要するにそういう問題だもんな。
 
つまり、デザイナーなんてのは、個性を発揮しているつもりでも、大半の凡人にとってはミクの亜種を作るレベルの仕事が精いっぱいっていうのが現実で、それって、本当に主体的に作ったと言えるのか、世の中の雰囲気に作らされているだけなのか、良く解んないよな。
 
そう考えると、スティージョブズのやった事の凄さも解る。スティージョブズMACを定義し、iPodを定義し、iPhoneを定義し、iPadを定義し、etc.etc. 一見、似たようなコンセプトの物はそれ以前から有った訳だが、それらとの決定的な差は何だったんだろう?
 
・・・世界観、かな。その物を通して、どんな世界が見えてくるかって事。
 
国内の家電製品について言うなら、未だに昭和の家族観を引きづっている、っていう事が、そのデザインから透けて見えてくるよなぁ。今は今なりの、正直な現状を見据えてデザインするなら、もっと違うものになりそうなもんなんだが、全然こっちを向いてない。カッコ良ければデザインだと思っている勘違い野郎が多すぎるんだ。