chintaro3の日記 

基本、チラ裏です。書いておくと頭の中が整理できますゆえ。

1980年代のバブルの背景

 
このネタの続きになる。
[考え事]所得倍増計画の本質は何だったか。
http://d.hatena.ne.jp/chintaro3/20171113/1510576974
 
この話のポイントは、1960年代から1980年ごろまで、お金を銀行に預けるより、借金した方がトクな時代だった、という事だ。1980年代にバブルが起きる前の段階で、20年にも渡って、そういう状況があった。
 
多くの人は、1980年代になるまで、借金して金利を払うより、預金して金利をもらう方がトクだと考えていた。金利も高かった。1970年代には、年8%とかいう定期預金が普通にあった気がする。金利が8%あると、複利で10年で2倍を超える。銀行に預けておくだけで10年で2倍になるなら、こりゃ良い話だと、頑張って預金した人が沢山居た。
 
しかし実際に10年経ってみると、結果は、10年で物価は3倍になっていた。金利は約束通り付いたが、2倍にしかなっていない。つまり、実質的には預金資産の1/3を失っていた。このことに、1980年代になってやっと、多くの人が気が付いた。
 
それで、「インフレがあるから借金した方がトクだ!」という社会的な空気が生まれた。
 
不動産価格が高騰し始めてから以降の話は、バブル時代として良く知られている。一方、その背景として、それ以前の20年間に、預金するより借金して不動産投資した方が明らかにトクな時代が、20年間も続いていたという話は、注目されなさすぎだと思う。20年も続いた結果、多くの人々が、この状況がまだまだ続くと信じてしまった。それがバブルを引き起こす最初のきっかけになったのではないか。