chintaro3の日記 

基本、チラ裏です。書いておくと頭の中が整理できますゆえ。

春闘が無い業界にも春闘が必要な訳だが

 
会社員の場合は、一応、労働組合が有って、春闘で賃上げ交渉が行われ、多くの場合、いくらかの賃上げが行われる。中小企業の場合でも、ある程度は、大手の動向を見習って、賃上げが行われる。
 
問題はだ。こういう春闘が行われない業界だ。

春闘が無い業界といえば、アニメーターの問題とかもそうだよな。保育士もそう。介護士もそう。
 
例えば農業。農業は自営業なので、「賃上げ」の代わりに生産物の値上げ交渉をする場が必要な訳だが、それがない。農産物の価格は青果市場でバイヤーによって一方的に決められる。農家とバイヤーとで値上げについて交渉する場は無い。その結果、何十年も同じぐらいの価格で農産物の価格が据え置かれてきたという現実が有る。
 
その結果、若い人が農業に見切りをつけて、後を継がなくなった。既存の農家が高齢化して、生産量が減り、需要を満たせなくなって初めて値上がりするわけだが、それでは遅いのだ。しょうがないので、海外から輸入する。この場合、輸送費がかかる。途上国の物価はどんどん上がっていて、輸送費を吸収できるほど安く仕入れられるとは限らない。
 
生産者を見殺しにし続けたしっぺがえしは、やがて消費者にもはねかえってくると思うよ。