chintaro3の日記 

基本、チラ裏です。書いておくと頭の中が整理できますゆえ。

天皇制の経済性についての話題

ネタ元:
天皇個人への肯定と制度への否定が同居すること - やしお
https://yashio.hatenablog.com/entry/20190506/1557071226yashio.hatenablog.com
 
淡々と、面白い考察が書かれていた。気に入ったのはこの部分

天皇を残したくて残したわけではなくて、そうすることがトータルでコストが低いからそうした(そうせざるを得なかった)、というのが今まで天皇制が生き残ってきた肝なのだと思う。

 
 
ここでいうコストというのは、社会的な混乱によって失われる物事全般を指すのだろう。経済性の無い物事は淘汰され、経済性のある物事が時代を超えて残る、という話が、天皇制もまた例外ではないというのは、なかなかすごい話なのだ。
 
そもそも「国」って何のために有るのか、「国境」って何のために有るのかって話だよな。昔なら、民族とか文化とか歴史とか、そういうことが国家を規定する理由だったのだろうと思うけれども、現在ではいくつかの要件を満たせば、民族も文化も歴史も関係なく日本国民になることができる。「形骸化した天皇制なんて要らないじゃないか」という話は、そのまま「形骸化した国境なんて要らないんじゃないか」っていう話にもあてはまるんだよな。
 
東京に居た12年間、自分は、借りていた部屋にカギをかけたことがほとんど無かった。一度、私の留守中に訪ねてきた不動産屋がご丁寧にカギをかけてから帰ってしまったせいで入れなくなり、不動産屋に連絡しなければならなくなったほどだ。引っ越しで退去するときには、電力メーターに「開」という文字がマジックで書きこまれていた事に気が付いた。一説によると空き巣がマーキングしたものだという。たぶん、空き巣も何度か入ったことだろう。でも何も取られなかった。大切な物はいつも持ち歩いていて、盗られるような価値の有る物は自分の部屋には何も無かったからだ。
 
世界に国境が有るべきなのか、それとも国境なんて無い方が良いのかって話は、つまるところ金持ちにとっては必要だし、貧乏人には無くても良いっていう、部屋のカギみたいなもんで、政治を仕切っているのが金持ちだから、国境は有り続ける、っていう話でしかないんだろう。天皇制もその延長線上にある話だ。