またこのネタです。
FDM方式ならではの利点
・中空構造を簡単に作ることができる。
・特殊素材を試すのが容易
・木調フィラメント
・炭素繊維フィラメント
・ガラス繊維フィラメント
・金属粉入りフィラメント
・模様入りフィラメント
・ゴミが出ない
FDM方式の欠点
・表面に積層痕が残ってしまう
・ノズル直径以下の細かい造形ができない
・フィラメントの色が少ない。特殊な色を作ってくれる業者がまだ無い
・FDMで標準的な素材になっているPLAは、着色性が悪い
・FDMで標準的な素材になっているPLAは、有機溶剤に弱い。
・FDMで標準的な素材になっているPLAは、耐候性が弱い
・大きなものを作ろうとすると、非常に時間がかかる上、失敗してやり直しになる確率も急激に上昇する
・接着剤を使う場合、特殊な、有害なものじゃないとうまく付かない
で、この欠点をどうやって克服するか。ぜんぶを一度には無理だが、1つ1つに対してはそれぞれ解がそろいつつある。
・積層痕の問題
→クホリアだと、かなりきれいにできる。さらにダイヤモンド粉入りフィラメントを使うと、もはや積層痕はほとんどなくすことができる。
・細かい造形
→一番細いノズルは0.2mmもある。これだけだと時間がかかってしょうがないので、直径の太いノズルと組み合わせることができる3Dプリンタも出てきている。
・フィラメントの色揃えと着色性の問題
→ABSやスチレンを使ったフィラメントであれば、着色性が良い。
・有機溶剤に弱い問題
→もはやプラスチック全般に言えることなので、3Dプリンタで作ってから耐熱石膏で型を取り、金属の鋳物を作るなどするしかない。こうすれば耐候性も申し分なかろう
・時間がかかる問題
→3万円の3Dプリンタなら、10台買っても30万だぞ。平行運用すればいい。
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耐候性の問題がクリアできれば、屋外での使用が可能になる。屋外での使用が可能ならば、少々の細かい部分が不出来でも、用途は広がる。
一番の敵は紫外線なので、UVカットの塗装をすればいいんじゃないかという話になるが、PLAは塗装できない。
炭素繊維入りだと、UVを吸収してくれるので、表面の劣化だけですむんじゃないかという期待感はある。
フッ素樹脂コーティング剤のスプレーが3000円ぐらいからある。これいいかも。ただしPETとPPにはくっつかない。たぶんPLAもダメだろう。3Dプリンタ用としてはABS一択か。
さらに上を目指すなら、型取りして石膏orセメントor鋳物にするか?という話になる。気泡を抜くために真空窯と真空ポンプが必要になるしゴミも大量に出るし、鋳物なんていうと、においや煙もすごいだろうからマンションでは無理だ。