chintaro3の日記 

基本、チラ裏です。書いておくと頭の中が整理できますゆえ。

重音テト・UTAUが意外と面白い

 
ニコニコ動画】週刊UTAUランキング #3


 
こういうランキング始まってたのか。知らんかったよ。
ざっと見て、面白そうなものは個別にもチェック。
 
いいよ。いいじゃないか。
 
ボカランも毎週チェックしてるんだけど、ボカランは「門番」とか露骨に「プロ」を目指してるような人が常時上位を占拠するような状況になりつつある。、まぁそれは実力相応なので良いのだけど、そうなってくるとだんだん「J-POP病」が無視できなくなってくる。その結果、
 
「なんだ、所詮は オリコン >> 越えられない壁 >> ボカラン じゃないの?」
 
みたいに見えてしまうと、面白くないわけさ。アマチュアとしては。
マチュアがプロと同じベクトルを目指してしまったんでは負けるに決まってるじゃないか。いやその、ガチンコ勝負の姿勢は尊敬するのだけれども、どうもその先に、アマチュアにとっての明るい未来があるような気がしなくて、憂鬱になってしまうのだ。
 
で、UTAUだ。
 
重音テト意外にも、デフォ子、和音マコとか、重音テッドとか、だんだん役者がそろってきているんだ。
 
冷静に見れば劣化ボーカロイドかもしれない。この手の研究していた人にしてみれば10年遅れてる技術かもしれない。これを作ったり使いこなしたりするのにかかる手間暇を時給計算したら、普通はVOCALOIDを買う方が得と考えるだろう。それぞれの時代を代表するような音楽というのは、それぞれの時代の最先端の技術を持って作られる、という伝説もある。UTAUに「ネタ」という以外のの存在意義を見いだすのは難しい・・・正直、最初はそう思っていたんだ。
 
だが。
 
何が最先端技術なのか?と問い直したとき、「それは生身の人間により近い声で歌えるようになることです」というベクトルは、考え方として最先端だと言えるのだろうか? 
 
 ・・・と、生き生きと歌う重音テトは気づかせてくれたのだ。
 
現時点ではまだ、生身の人間そっくりの合成技術が確立されているわけではないのだから、まずはそこを目指す、というのが誠実なとりくみ姿勢だとは思うけれど、すでにそれが視界に入りつつある中で、
 
じゃぁ、この先、そこに到達してしまったら、次はどこを目指すんだろう?
 
という問いを、意識してもいい時期なのかもしれない。
そこにこのUTAUが足下から食らわすカウンターというのは、意外とあなどれないような気がしてきた。
 
プロだとかCDが云々とかいうのとは、全然別のベクトルを目指すUTAUユーザーは、その姿勢がとっても清々しくて気分がいいですよ。新しいものというのはこういうところから生まれてくるような予感がするのですよ。
 
考えてみれば、日本の漫画やアニメは、リアルな人物描写・背景描写にこだわらずに、それぞれの作家が独自の作風を発揮することで時代を築いてきたわけだ。それはきっとVOCALOIDやUTAUにも応用できるはずで、生身の人間そっくりかどうかという指標とは別の、漫画やアニメのように強烈な独特のデフォルメの効いたクセのある音声キャラの活躍の場というのは、思っているより意外と広いのかもしれないですよ。