chintaro3の日記 

基本、チラ裏です。書いておくと頭の中が整理できますゆえ。

元気な高齢者には消費よりもっと生産側に回ってもらうべき

 
高齢者向けビジネスあれこれ --- Chikirinの日記
http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20090328
 
その前のエントリーも読んでみて、一理あるとは思うんだけど、自分の感じることとは、ちょっと違うなぁと思ってまとめておく。
 
まず高齢者が持っている資産の問題。これはどっかの経済学者みたいな人が書いていたのを探してきて引用すれば済む話なのだけど、概要としては、1500兆円て、実は全然大した金額じゃないということ。極端な話、仮に、これを国が没収して、1億人に均等割りしたところで1人あたり1500万円にしかならない。金利1%なら1年あたり15万円だし、毎年100万円切り崩して使ってしまったとすれば15年でなくなってしまう。
塩漬けにされているお金が動けば経済が活性化して豊かになる? 増え続ける国債は既にそれを当てにしているといってもいいだろうし、直接市場に回ってきたとしてもそれに見合った実質的な供給が伴わなければ、バブルが起こっておかしな悲劇が繰り返されるんじゃなかろうか。そんな話はもううんざりなんだよ。
 
日本が長寿社会になりすぎたという問題はあるかもしれない。たとえば平均年齢が60歳だったなら、その資産は30代から40代の子供に引き継がれる。ちょうど子育てに金のかかる時期と重なって、うまくサイクルが回りそうだ。でも今の60歳って、まだまだ元気バリバリだもんね。だから普通に仕事すればいいと思うんだよ。元気なら70歳でも80歳でも働けばいい。老人に消費だけをしてもらうより、生産もしてもらったほうが、世の中全体としては豊かになるだろう常考。いくら貯蓄があろうとも、必用もない消費を無理やり作り出すことで世の中が豊かになるなんて、俺は幻想だと思うね。それもただでさえ不足している若年層のリソースを使ってとか、ありえない。医療は進歩しているのに、元気なお年寄りが楽しく仕事ができる環境が整っていないことの方が、本質的な問題だと思われる。
 
私が実感する話としては、ここ数年、団塊の世代が退職してしまうことで、生産中止で代替品もないというちょっとした工業製品が目につきはじめたように思う。せめてちゃんと後継者を育ててから退職してもらわないと困るんだけど、中小企業だったりすると、なかなかそうはいかない。こういう傾向がこの先も続くとしたら・・・と思うと、とても不安だ。この手の経済的損失がいかほどのものか、ちゃんと測ってみてもらいたいもんだよ。お年寄りには、消費よりも、もっとやってもらわなくちゃ困ることもあるんだ。