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日本「半導体」の凋落とともに歩んだ技術者人生 --- JB Press
1年のあいだに5700万人が職を失い、5100万人が採用されるアメリカ --- Zopeジャンキー日記
5100万人てそれ、ほぼ日本の労働者人口に匹敵するじゃないですかwww。1年前のアメリカと現在のアメリカは、「別の国」と言っていいぐらい変革してるってことだよね。そりゃアメリカの方が人口は多いけれども。
その実態が事細かに日本に知らされない分、むしろ不気味。
容易に想像できる事は、自動車産業におけるアメリカの巻き返しだ。ターゲットはもちろん電気自動車。ここでお手本となるのはパソコンの設計・生産スタイルだろう。
パソコンのチップ、回路設計などのうち、特に付加価値の高い部分はアメリカが行っている。そして、その生産は台湾や中国が請け負う。このスタイルで、DOS/V互換パソコンは世界を席巻し、日本のPCをニッチな市場に追いやることに成功した。付加価値の高い部分をアメリカに牛耳られている限り、日本の出る幕はない。
これと同じことをアメリカが仕掛けてきたら、その時はたして日本の自動車メーカーは今の地位を保てるだろうか?
アメリカの自動車開発が、ガソリン車を振り返る理由はもうない。破綻のおかげで、経営判断もなにも、電気自動車に全力投球するしかない状況になってしまった。それに向けた人材の移動もすでに完了した。後はアウトプットを出すだけだ。
アメリカで基本設計を行い、バッテリーやモータ、コントローラチップというような付加価値の高いキーパーツをアメリカで生産し、それらを台湾や中国で自動車の形に組み上げて世界中に輸出する、というような生産スタイルが確立されたら、日本の自動車メーカーが太刀打ちできない状況に陥る可能性がある。現にPCはそうなったのだ。日本の自動車だけが特別だといえる根拠は無い。
日本だって電気自動車の研究開発には既に大変な投資を行っており、あと一息というところまで来ているように見える。しかしここで最後の壁、バッテリーの問題、これをどのように経営判断するかという所に非常に難しい対応が求められるわけだが、ここで足を踏み外すのではないか。日本は、現時点で従来のガソリン車がそこそこビジネスとしてうまく回ってしまっているがために、それが仇となって電気自動車に対する経営判断を誤るのではないかと懸念している。
今、本命はリチウムを使ったバッテリーだが、リチウムは高価で取扱いの難しい希少元素である。もしこれを本気で世界中の自動車に採用するなんていう話になったら、さらに高騰してしまう。防爆対策もコストがかさむ。なんでそんなものを本命視しているのかといえば、「ガソリン車に負けない性能を実現するため。」日本メーカーは電気自動車をガソリン車に負けないクオリティーのものにすることに、こだわりすぎるのだ。
将来ガソリンが高騰もしくは高値で安定してしまうような事態になれば、否応なく電気自動車への移行を余儀なくされることになる。その時の競争相手はもう、ガソリン車ではない。
日本の自動車メーカーが電気自動車の本格販売に及び腰な第1の理由は、バッテリーの安全性にあると私は見ている。結論からいえば、電気自動車が本格普及の段階に入れば、どこかの時点で間違いなくバッテリーの爆発事故による犠牲者が出る。「バッテリー爆発事故第1号」の汚名を着てブランドイメージがガタオチになることを、どの自動車メーカーも極度に恐れている。こういうとき、「原因の徹底究明と完璧な対策が行われるまで販売禁止!」なんていう極端な対応を取るのが、むしろ日本らしくて自然ではあるのだが、それは国際競争においては命取りになりかねない。
まず必要なのは、まずは「安かろう悪かろう」でもいいから、市場にどんどん出して市場からのフィードバックを得ながら市場と一緒に成長していくモデルを築くことと、それを許容する世論形成だと思う。初期の台湾・中国製PCはまさにそういう状態だったが、気がつけば日本製に劣らない高品質を圧倒的な低価格で実現するようになった。 自動車もきっと同じことになる。
・・・しかし、そこまで解っていても、日本の自動車メーカーは世界市場での電気自動車の商機をきっと逃す。今まで成功してきたというプライドが、判断を誤らせてしまうのだ。
アメリカをなめるな。
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日本国という「中古車製造工場」。