chintaro3の日記 

基本、チラ裏です。書いておくと頭の中が整理できますゆえ。

デフレ圧力を跳ね返すには

 
まずはデフレ圧力とは何ぞや、という考え事。

対中輸入のデフレ圧力はどれほどあるのか? --- DeLTA Function
 
データを見る限り、金額面では、あんまりハッキリした傾向は見られないと。
 
これを見た上で改めて自分の総支出に対する中国製品の割合というのを考えてみるに、実は印象よりかなり少ないというところに思い当たる。
 
具体的には:
・家賃。 不動産は輸入できないから、中国は関係ない。
・光熱費。電力会社も水道会社もガス会社も中国とは関係ないね。
・食費。 中国産の農産物の農薬汚染が問題になってから、どこもおおっぴらに中国産と表示しなくなったのでよくわからん。外食産業とかコンビニの食品とか加工食品には無視できない比率で中国産が含まれているはずだが、支出に対する割合の高い肉類、生鮮野菜、米・麦に関して言えば中国産の比率はそれほど高くないはずで、つまり私の今の食生活スタイルについて言えば中国産の比率は低いはず。
・自動車とその他の交通費。これも中国はあんまり関係ない。自動車部品に占める中国産の割合は徐々に上がりつつあるか。自転車は中国産だけど、滅多に買い替えるものでもないし。
・ガソリン、灯油 中国はすでに原油輸入国だったはずだから、これも中国は関係ない。
・書籍、雑誌、DVD、CD ・・・国産。
・有料サイト ・・・国内企業。
 
 
つまり、日常生活に必要な出費のうちのかなりの部分は、中国とは無関係なわけだ。
では、圧倒的に中国製品・東南アジア製品が優位な分野は?
・衣類と靴。 大半が中国製もしくは東南アジア製。
・雑貨類   同上。
・家具類   同上。
・家電製品、PC、ゲーム機  日本のブランド名でも、made in China 多いよ。
 
一部の産業分野が壊滅的な打撃を受けているので、そこだけ見みるとひどいことになっていると。私はここでいうと家電製品に依存した仕事内容なので、かなり中国の動向に影響を受けやすい立ち位置に居るので、そういう印象になるわけか。
 
 
 
中国の勢いにびびってるだけじゃなくて、それに負けずにシェアを確保してる国内産業から学ぶべきこともあるよね。現時点で言えば、象徴的なのはやっぱ自動車産業かな。少し前のこのニュースが印象的。
 
ヒュンダイ、日本市場から撤退 --- Car Watch
 
DRAMLCDの分野では飛ぶ鳥を落とす勢いでシェアを伸ばした韓国メーカーだが、自動車に関してはこのありさまだ。同じ韓国メーカーながら両者にどんな違いがあったかというと、
ヒュンダイのブランド戦略のミス。 --- ホンダにそっくりなロゴが偽物臭い。
・中古車市場でのヒュンダイの評価が低すぎる。 ---新車を買う人というのは、下取り価格がまだ高い数年以内に売っぱらって、また新車に乗り換えるという人が多い。ところが中古車としてまともな下取り価格が付かないヒュンダイ車は、そういう人の選択肢に入ってこない。
・自動車修理工場などのサポート網の問題。 ---新車を買う人の中には、下取りに出さずにずっと乗って乗りつぶすという人も居る。その場合、それに足る思い入れができる自動車であることと、長期間しっかり修理などのサポートをしてもらえる安心感が必要なのだが、この点でも十分な評価が得られなかった。
 
DRAMLCDがなぜシェアを伸ばすことに成功したかといえば、
・理系の理論派な人間はブランドにこだわらない。スペックと価格のバランスが良ければ購入を検討する。
DRAMLCDはどのみちすぐに陳腐化して中古市場でまともな値段がつかなくなる。中古市場において国内メーカと差別化されない。
・サポート網もそれほど問題にならない。というか、日本の家電メーカのサポートも、あまり褒められるものではない。
 
これはこれからの工業製品が何を目指すべきかという点で、けっこう良いヒントになるね。つまり
・中古市場で高値で取引されるような価値のあるプロダクトを作れ。
・長期間、ユーザーに愛されるようなプロダクトを作れ。
・安心できるサポート網を築け。
これだけの条件がそろえば、今ならまだデフレ圧力に打ち勝つことができる。と。
 
あぁ、そうやって考えてみると、
・衣類と靴。 
・雑貨類   
・家具類   
・家電製品、PC、ゲーム機  
このへんも当てはまるなぁ。そういえば、これらの分野で例外的に国産でうまく行っているのものは、中古市場がちゃんと成立しているような気がする。
なるほどねぇ。
 
そう考えると、日本の家電メーカーは自社製品の中古市場に非常に非協力的。中古品の修理は受け付けないとかさ。 自動車ディーラーが自社の中古車も扱うのと対照的。中古市場に家電メーカーが参入して、中古品を自社で再整備して販売するというのもアリなんじゃないかな。中国メーカーとの差別化の一つとして。