chintaro3の日記 

基本、チラ裏です。書いておくと頭の中が整理できますゆえ。

面白いものを生み出すシステム

2008年の11月号、もう丸1年以上昔の動画なので、今はもう周回遅れどころじゃなくて5周回遅れみたいな話だとは思うんだけど、コメでツッコむには字数が足りないのでメモ。

じゃぁ、ニコニコ動画というサービスがどうやって出てきたのか、とか、そういうことをまぁ本当は考えていくべきであろうと。僕は思う。

6:58付近の東先生の発言から。
 
このへん、さすが東大卒というべきか、東先生はあまりそういう欲を感じさせない人なので嫌味が無くてとても良いのだけど、一歩間違えばすごく反感を買いかねない際どい事を言ってるんだよね。言う人を選ぶ話。
これを口悪く嫌らしい例え話に言い換えると、つまり「俺はお釈迦様の手の上で踊らされてるやつより、お釈迦様の方に興味があるぜ」っていう話だよね。で、その裏には暗に(俺はお釈迦様の手の上で踊らされて終わるんじゃなくて、お釈迦様の側に立ってやるぜ)っていう、自覚してないかもしれないけど、そういう東大卒として植え付けられたエリート意識と言うか東大卒ならではの危機感、みたいなのがベースにある気がするんだ。たぶん東先生の知り合いにも少なからず居るであろう霞が関のエリート官僚とかをイメージすれば、そういう発想があってむしろ当然とは思うんだけど。
 
一方、この構図を、そういう階級闘争みたいなものから全く外れてしまった視点で冷静に見ると、ニコ動のシステムもおもしろいけど、「東浩紀」という、この複合的・多面的なキャラを生み出すに至ったこのシステム(=つまりは東先生の実家)というのも、これもかなり面白いんじゃないかと、直感的に思うんだよね。

じゃぁ、東浩紀という人間がどうやって出てきたのか、とか、そういうことをまぁ本当は考えていくべきであろうと。僕は思う。

 
これは東先生に限ったことじゃなくて、広い意味で「面白い人」ってだいたいみんなそうなんだよね。大抵、その人自身が面白い以前に、その人の育った家庭とか環境っていうのが、すごく面白いことが多い。面白い芸能人の家族の話とか、だいたい良いキャラが揃ってるよねw。
 
然るに、
「面白いコンテンツ」を生み出すには、「面白いシステム」と「面白い人」が必要
→「面白いシステム」を生み出すには、やはり「面白い人」が必要
→つまるところ「面白い人」を生み出すには、「面白い家庭・面白い家族」が必要
・・・みたいな話に、なるんじゃね?みたいなことを、直感的に思った。で、今のところは、なんとか要所要所に面白い家庭・家族が居てくれるお陰で、なんとか回っている状態だと。
 
ねとすたの反省会で、「日本は特殊なんだけど」っていう話が何度となく出てきていて、これも理由をたどっていくと、「日本の家庭が世界的に見て特殊な状態」なんじゃないのか?って言うところにつながる気がする。一部のうまく行っている家庭は良いのだけど、どうやらそうではないらしい、その他大多数の、現代日本の家庭がかかえる特殊な問題が、「日本は特殊」という現象として透けて見えているのではないかと。
ねとすた反省会」や「ねとすたシリアス」でいろんな問題提起がなされているんだけど、それを紐解いていくと、たぶん、日本の家庭と言うものが今どうなっているのか、家庭教育というものがどうなのか、家庭の中のコミュニケーションがどうなのか、とか、そういう一番草の根の所に、最後は踏み込んでいかざるをえないんじゃないかと。その問題提起を避けてたら、表層を舐めるだけの、かるーい番組で終わっちゃうよなぁ、と、そんなことを思いました。
 
一度反省会か何かで、「自分の家族の自慢大会」みたいなのをすると面白いかもね。ほら、社会人て、自分の家族のことを、親しくも無い人にあんまりべらべらとしゃべったりしないじゃない。それをしゃべってみることで相互理解が深まることって、きっとある気がするよ。
 
(追記)白田先生はこのたぐいの問題意識をかなり強く持っているらしい