chintaro3の日記 

基本、チラ裏です。書いておくと頭の中が整理できますゆえ。

PICSYの話続き。

 
ぐだぐだ昨日の話の続きを考えていて、要するにそれって「定額料金モデル」「従量制料金モデル」「成功報酬型モデル」の話だよなと気がついた。身の回りのほとんどは「定額料金モデル」「従量制料金モデル」のどちらか、もしくはその組み合わせだ。PICSYの提唱しているのは「成功報酬型料金モデル」だね。「成功報酬型料金モデル」は、今の日本の日常生活では、ほとんど見かけない。
 
携帯電話の「定額料金」と「従量制料金」を組み合わせた料金体系というのは、今のサラリーマン社会に実にうまく即してるよね。会社の経費には大きく分けて「固定費」と「変動費」があるから、この「固定費」を「定額料金」で賄い、「変動費」を「従量制料金」でまかなえば、実に合理的な運営ができる。頭がいい。Good Job。実際、携帯電話の会社はガラパゴスとかなんとか言われながらも、他の業界と比べれば、遥かにうまくやっているように見える。
 
工業製品は究極の「固定料金」。購入数する時に1回だけ購入費用がかかるのみ。モノ余りの時代には、これは厳しいよな。もし身の回りの工業製品全てに携帯電話みたいな毎月の定額料金があったら、潰れずにすむ会社も多かろう。払わされる方はたまらんけど。
 
「成功報酬型モデル」を採っているのは、現状では、いわゆる株式とかに限られてしまっている。これをPICSYが提唱するように、もっと一般化することは可能なんだろうか。革命的にではなく、徐々に浸透させる方法で。
 
「成功報酬」をお金に限定しないなら、ニコ動やYoutubeへの動画投稿も「成功報酬型」と言えそうだ。この場合の報酬は、知名度とか、人脈とか、そういうものだね。プライスレス。特に若い人にとっては、下手な現金収入よりよっぽど役に立つ報酬かもしれない。
・・・と考えるとだね、特にニコ動のような場所では、お金の介在しない、ある種の経済が既に立派に成立しているんだよね。問題は、それを将来的にお金と融合させるべきなのか否か。
PICSYの理念をおさらいすると、
http://www.picsy.org/

PICSYは、伝播投資貨幣(Propagational Investment Currency SYstem)の略で、価値が人から人へと伝播していくという興味深い性質をもった新しい貨幣システムです。

これ、「貨幣(Currency)」という言葉を抜いてしまえば、まんまニコ動に当てはまるんじゃね?

PISYは、伝播投資システム(Propagational Investment SYstem)の略で、価値が人から人へと伝播していくという興味深い性質をもった新しいシステムです。

 
ね? MMDとか、まさにこれ。
 
少なくとも現状では、PICSYが頓挫し、ニコ動の方が成功している。その違いは何かと言うと、「貨幣」にこだわるか否か。貨幣にこだわるPICSYが頓挫し、こだわらないニコ動が成功しているという事。これはやっぱり「貨幣」という、数百年前に発明されたレガシーなシステムが、ボトルネックなのかもしれない、ということを疑わなくてはならないと思う。嫌儲とは別の次元で、もっと本質的な問題としてね。