電子文庫パブリ
こちらのブログエントリ経由で知った。
たぬきちの「リストラなう」日記
まだ使ってみてないけど、話のタネ程度に使ってみてもいいかなとは思っている。本屋へ行くにも電車代なり車の駐車場代なりかかるので、300円ぐらいの本をちょろっと買う程度なら、このサイトでも十分利用価値はあるように見える。東浩紀さんの小説『クォンタム・ファミリーズ』が新潮社刊なので、有れば早速買ってみようかと思って検索したのだが、まだパブリにはラインナップされてないようだ。残念。
気になる点:
・Googleなどの検索で、個別の書籍へのパブリのページが、ほとんど上位に引っかからない。
ふだん、はてなと言う検索エンジン上の立ち位置に優れたサービスを使っているからというのもあるが、このパブリの検索エンジン対応のヘボさはヤバイと感じる。リアル書店を刺激しないように遠慮してるんだろうか。Amazonみたいにアフェリエイトをやってもいいと思うのだが、たぶんそんな知恵は無いのだろう。それかもしくは、アリバイ作りのために形だけ電子書籍をやってるだけで、本気でビジネスにするつもりはないのか?と思ってしまう。
・Web1.0な雰囲気。
ユーザーの批評が見れる仕組みなんて、無いのよね。まぁ、はてな村民ならはてブ使うので、不自由はしないけどさ。
・減点法で設計されてる点
どこといって大きな欠点があるわけではなく、卒なく無難にまとめているとは思う。しかし、何とも事務的なお仕事臭さがあって、魅力に乏しい。こんな雰囲気では勝てる気がしない。
・技術系の出版社が参加してない
それなりに大手が参加していて、面白い本もたくさんあるのだけど、技術系の出版社が参加してなくて、技術系の書籍が非常に弱いのよね。これおもしろい現象だよね。技術系やってる人達は、下手に詳しい分、意見の統一がとれなくて「船頭多くして云々」の状態になっちゃってるんだろう。個別には、ほそぼそと電子書籍の対応をしている所もあるんだろうが、結果的には技術系の出版社の方が遅れを取っている。典型的な器用貧乏・・・。その点、文系は話を纏めるのが上手いとは思う。しっかりせいよ日本の技術系出版社。
・リーダーが複数あってフォーマット毎に使い分けないとダメとか。
アホかと。馬鹿かと。まぁユーザーがちょっと不便を我慢すれば済む話ではあるんだが、フォーマットが複数あるのはしょうがないとして、そのどれでも読めるようなアプリぐらい用意せぇよ。
他に電子書籍を扱うサイトを見てみた。
ebookjapan
パブリよりは勢いがある感じ。やる気が感じられる。ただしこちらにも東さんの本は無し。技術系の書籍が弱いのも同じ。
電子書店パピレス
名前はよく聞くね。東浩紀が出てるビデオがラインナップされてたw。ちょっと見た感じでは、パブリにある本はだいたいこっちにもあるのかな?コンピュータ関連の本も申し訳程度にはある。
DMM電子書籍
パピレスとかなり被ってるぽい。
ビットウェイブックス
パブリに出てる本は、だいたいここにも出てるようだ。パピレスの本とも一部重複してる。技術系の書籍が申し訳程度にしか無いのも同じ。サイトの設計がまずくて、ジャンル分けのボタンが非常に操作しにくい。だれかこの欠点を指摘してあげる人は居ないのか。
紀伊国屋書店BookWeb
ここもパブリとかなり被ってるのかな。同じアカウントで紙の本も購入できるのがいいね。でも、ここを使うよりはAmazonを選ぶと思う常識で考えて。
Flib
ページをめくるような操作のビューアーで読める。ラインナップはイマイチだが、有料のものだけでなく無料の青空文庫のものなどもビューアーで読むことができ、暇つぶしには使えそう。
まぁ、総じて、どこも中途半端。これでAmazonと本気でやりあうつもりなのかね。せめてベストセラーとか話題の賞を受賞した本ぐらいは漏れ無く揃えろよと思う。
普段、ニコ動ばっかり見てるので、紙の本をPC上でシミュレーションするというのは、なんだか本末転倒な気がしないでもない。だって、紙の本では「動画を再生できない」だとか、「カラーはコストがかかるからモノクロ」だとか、物理的な制約でそういうことになっているのに、そういう制約の無いWeb・PC上でわざわざそんな不便なメディアの真似をそっくりそのままやるなんて、なんてナンセンス。動画を上手に織りまぜたような電子書籍が出てくるまでは、本物とは言えないと思う。有料ならBGMを付けるぐらいのサービスがあってもよさそうなもんだ。