「マーク1は大規模事故に耐えうるようには設計されていません。冷却システムがギリギリの容量で設計されているため、電力供給が途絶えて冷却システムが止まると、爆発を起こす危険性がある。使用済み核燃料の貯蔵プールも最新型のように自然に冷やされるタイプではないため、電気が切れるとすぐに温度が上がってしまう」
「マーク1が欠陥を抱えているとの米国での指摘は当時から知られていました。格納容器全体の容積が小さいため、炉心部を冷却できなくなって、圧力容器内の蒸気が格納容器に抜けると格納容器がすぐに蒸気でパンパンになってしまう。最悪の場合は格納容器が破裂してしまう心配がありました」
「社員だった当時、上司にマーク1の廃炉を嘆願すると、上司は『そんなことをしたら、わが社の原子炉部門だけでなく、会社自体がなくなってしまう』と聞き入れられなかった」
設計者自身が廃炉を嘆願する原子炉・・・ ここから何をどう論じれば「安全」という話ができるというのか。アメリカの避難勧告は伊達ではない。
どこから高濃度放射性物質が漏れたか、ワシントンポストを読む
華氏350度(摂氏176.6度)を越える温度で黒鉛製の栓は溶けはじめる。
ちなみに今の炉の温度は注水で300℃前後にコントロールされているらしい。
1号機原子炉 表面温度下降へ
29日午前2時には、通常の運転中に想定している最高温度、いわゆる設計温度の302度を超えて、329.3度まで上昇しました。東京電力は、原子炉に入れる真水の量を1分間に113リットルから28日午後8時からは1分間に141リットルとするなど注水の量を増やしました。29日午後1時の時点では、原子炉の温度は299.4度に下がったということです。
もしGEが302℃と言っているのなら、昔の黒鉛製の栓は耐熱温度の高いものに交換されている可能性はあるかもしれない。本当に黒鉛製だったら、とっくに栓は無くなっている事になる。
平成23年(2011年)福島第一・第二原子力発電所事故について -- 政府発表
1号機〜3号機の水位変化と圧力変化の実データが最後の方にある。温度データが無いのが気に入らない。それでも、14日〜15日にかけて、2号炉で大きな事故が起こっていたことが解る。炉内の水位が急激に下がり、炉内の圧力が1/10になり、その後で格納容器内の圧力が急激に非常に高くなり、ベントが不十分で破損した、という流れが数値で確認できる。今騒がれている2号炉の高い放射線は、その時点で予見できた事。しかし、予見できても、何もなすすべがない。
管理区域外に大量の汚染水発見、処理は無理?
圧力容器(の容積)は300立米くらいです。今、毎分280リットルくらいの水を入れていると、1日で300立米くらい以上になってしまいます。
格納容器(2、3、4号機の格納容器のてっぺんまでの容量)は3700立米くらいあります。
政府が出している圧力データ、水位変化と、上記の容量を合わせて考えると、事象の規模がイメージできる。水を注入しているが、16日以降、どの炉も水位は大きくは変化してない。
チェルノブイリ化する福島原発事故
一進一退ではなく、一退二退と、退く方ばっかりになる可能性もある。
多分3機とも炉心溶融している可能性大
融点 ウラン酸化物 2700度、ハフニウム 2222度
ジルカロイ2 1850度、鉄鋼 1535度
ハフニウムは制御棒、格納容器は鉄鋼でできている。もしウラン化合物が溶けるとしたら、制御棒も溶けるという事。かつ「炉心溶融している可能性大」。放射能汚染された水が漏れても何でも、とにかく冷やせということになる訳だ。