chintaro3の日記 

基本、チラ裏です。書いておくと頭の中が整理できますゆえ。

エネルギー政策の話メモ

 
原発推進は政治的な判断が大きかった可能性が高い。
・電力会社は原価に利益を上乗せした料金を徴収できることを保障されているので、安いからという理由でハイリスクな原発をやるかどうかという判断は、分かれて然るべきだ。
・しかし、実際にはそうなっていない。すべての電力会社が原発保有している。電力会社がそれぞれ独自に判断したのならば、原発を推進する会社としない会社がそれぞれあるほうが自然。それが無いのは、政府の意向が大きく作用し、原発保有を半ば強制されたからだ。
 
・なぜ政治家が原発推進したかというと、国家レベルで経済を考えるからだろう。
原油・石炭・ガスなどの海外資源に頼る発電方法だと、莫大なお金が常に海外に垂れ流されることになる。
原発の場合、ウランを未加工の鉱石で購入すれば非常に安上がりだ。それを加工して、原発で燃やすのに莫大な費用がかかったとしても、その多くは国内の労働者に支払われる賃金になり、国内を還流する。国内経済を活性化させることに役立つ。
原発の事故処理に莫大な費用がかかる状況になってさえ、その莫大な費用の大半は、つまるところ国民に支払われるお金であり国内を還流する。海外資源の購入で海外に垂れ流されるお金とは、性質が異なる。
・今後、値上がりした海外資源にエネルギー政策を頼るようになれば、今までのような毎年の貿易黒字は吹き飛ぶ状況になる可能性がある。これは、長期的には今後の日本という国を弱体化させる要因の1つになるだろう。
 
・とはいえ、国内の経済だけを考えていればいい時代は終わっている。たとえば、アラブ諸国を相手に商売して、支払った原油代を商売で取り返すことにもっと力を入れるべきなのではないか。
・国の収支で言えば、貿易収支より所得収支の方が重要になりつつある。もっとも、この所得収支は過去の貿易黒字を海外投資に充てた結果によるものな訳だが、貿易収支にこだわらず、所得収支の拡大に注力して原油代を稼ぐという考え方もアリだろう。
 
太陽光発電に注力することは無駄ではない。少々高コストでも、屋根の上に太陽光発電を付けておけば、災害で長期停電になったり電池が品切れになったりしても、昼間はいくらかの電気製品を使う事が出来る。すなわち、災害に強い都市づくりにつながる。
・単に効率だけを考えていたから、福島の悲劇が起ったことを忘れてはいけない。
・今、太陽電池が高コストでも、未来までずっとそうであるとは限らない。海外資源が高騰した時、日本には資源価格を下げる策はない。そういう状況下では、相対的に太陽電池が低コスト、という状況は生まれうる。
原油・石炭・ガスなどの資源が、長いものでも数百年で枯渇する可能性があるのに対し、シリコンは、そこらへんの石ころにさえ数十%含まれている。
http://www.geochem.jp/qanda/answer/009.html
・シリコンは太陽電池の材料として使用できる。実際には精製が楽な鉱石や精製済みのもの輸入して使っているのだが、要するにおよそ枯渇の心配がないという事だ。これに僅かな添加物を加えればいい。精製にかなりのエネルギーが必要なことが課題ではある。
・同じ太陽電池でも、稀少元素に頼る方式は早晩淘汰されるだろう。