chintaro3の日記 

基本、チラ裏です。書いておくと頭の中が整理できますゆえ。

どれだけ人を好きになれるか

 
ネタ元:
フラクタル監督・ヤマカン「委員会に連絡して(漫画版)連載停止のお願いをしました」
http://blog.esuteru.com/archives/3692753.html
 
ぶっちゃけ、これに類する問題って、地味に増えてると思うの。
 
ヤマカンはきっと、そこらへんの凡人よりははるかに才能もあるし、作品に注ぎ込む愛情のような物もすごいんだろうと思う。 しかし何が欠けているかといえば、最終的な消費者であるアニメの視聴者に対する愛情の問題なんだろう。 この人に限らず、アニメが好きという事だけでアニメ業界入りしてしまった人には有りがちな話だろう。
  
 
私はこのニュースも、根っこは似たようなものだと思っている。
ソニーの株の下落に投資家が将来性に疑問 --- WSJ
http://jp.wsj.com/Business-Companies/Technology/node_252791
最近はどうだか調べてないが、ソニーは永らく、理系の学生に1番人気の企業だった。その結果、どういう事になったかというと、ソニー大好き人間ばかりでソニーという会社が構成されるようになってしまった。
ソニー大好きなら、ソニーらしい製品が作れるのかというと、残念ながらそうではない。やっぱり、最終ユーザーの事をきちんと考えるという事を抜きにしては、まともな商品にはならない。ソニー商品の中でも特に評判の悪いものというのは、だいたいユーザーのことを真面目に考えてないのがバレバレなのだ。
  
 
かくいう私にも、同類の病根はあって、自分の仕事の最終ユーザーを好きになれるか、といわれると、なかなか難しい。
 
 
好きか嫌いかという問題は、嗜好の問題も大きいのかもしれないが、こういう仕事や組織の中で「最終ユーザーの事を考えない、もしくは最終ユーザーが嫌い」という問題は、多分に構造的な問題も含まれているように思われる。目の前の効率化ばっかりじゃなくて、そういう部分を改善していかないと、次の段階の豊かさというのには到達できない気がする。
そこでボトルネックになるのが、「どれだけ人を好きになれるか問題」なんだなと、ぐるぐる考えている。
 
自分のことさえ好きになれない奴には、なかなか難しい問題だ。