chintaro3の日記 

基本、チラ裏です。書いておくと頭の中が整理できますゆえ。

ネット上で個人で仕事を頼む/頼まれる事について

 
今までの所、個人のインターネットの利用の仕方というのは、使いたいから使う、もしくは使いたくないから使わない、という事が自由だ。これが、業務でインターネットを使うとなると、そういう「個人の気持ち」とは別の次元で、利用を強制されるケースが増える。
 
その結果として、ネット上での通販などは活発に行われるようになったが、例えば個人が私的に書いているブログ経由で、個人が個人に何か仕事を頼む、という行為は、全く一般的になる兆しが無い。まるでそれが当たり前の事であるかのように皆が錯覚しているが、これは実はかなり経済成長を阻害する要因になっていると思う。
 
なぜネット上で、気軽に「個人が個人に仕事を頼む」という事が出来ないかといえば、何かトラブルが生じた時に、その調停役が居ないために、最初からそういうことを止めて、トラブルを回避する、という状況につながってしまっているのではないか。
 
要するにこれって、ネット上での出会い系サービスが敬遠されたり色々な制約を受けたりする問題と、根は一緒なのよね。
 
 
もっと極端な例を考えてみよう。例えば、ネット上で知り合った男女が、OFF会で会ったりSexしたりすること無しに、ネット上でのコミュニケーションだけで、最終的に(法的な)結婚に至って、結婚後もネット上だけで夫婦生活を送るということは有りえるか?
・・・というと、普通の感覚では、「ありえない」となる。
なんでだろうね。もちろん、ふつう結婚といえば、まぁたいていは、Sexして子供を作って幸せな家庭を築くことが結婚の目的だろうから、たとえそれが法的に意味のあるものであったとしても、ネット上だけの結婚生活になんて意味はない、というのが、当たり前の常識には違いない。
しかし、法的には、「一緒に生活すること」が必ずしも結婚の必要条件では無いし、同じく「Sexすること」「子供を作ること」「幸せな家庭を築くこと」も、それぞれ必要条件ではない。必要条件は、「男女が結婚に合意して婚姻届に必要事項を記入して役所に届け出ること」だ。それならば、「ネット上だけの結婚」も、理屈だけで言えば可能なように見える。ところが、現実にはそれは無い。
 
ここで改めて気がつくのは、要するにネット上では「バックれる」「行方不明になる」ということが、いとも簡単にできてしまうという特徴だ。これはある場面ではメリットだが、上記のような大きなデメリットも生む。お互いを拘束しあうことができないインターネットに、「結婚」という拘束を強いる関係はそぐわないのだ。最初の話の「ネット上で、個人対個人で、仕事を発注/受注する事がいつまでたっても一般的に成らない」という問題も、このへんに問題の根っこがあるんだろう。
 
とすると、実名主義でリアルな生活とつながっていて、行方不明になることが困難な「FaceBook」というシステムは、従来のフリーダムすぎるインターネットとは本質的に違うものとして捉えなおさないといけないな。