スマホやタブレットが普及し、DVDプレーヤーの付いたPCの居場所がどんどん無くなりつつある。
「PCを持ってない」とか、「PCを立ち上げるのが面倒」とかいう人に対しては、CD-RやDVD-Rで写真を配布するというのは、全く気の利かない手段だ。
一部では、DVDプレーヤーで再生できるように、写真集を動画にして収めたりしている人も居る。DVDプレーヤーは安いし、PS2やPS3でも見る事が出来るので、これだとだいぶユーザーの裾野が広がるというメリットがある。欠点は、「特定の写真を抜き出してお気に入りを整理する」というような事が面倒な事。PCで写真を管理している人には嫌がられる。
microSDカードだとどうか。microSDカードならスマホに入れる事も一応可能。しかしスマホのmicroSDカードは、一度電源offしないといけなくて、面倒なので、標準的な方法とするにはちと厳しい。
アクセスキーとパスワードを書いたようなカードを販売して、それを買ったユーザーが、インターネット経由でダウンロードして、作品を鑑賞するという方法だとどうか。コンビニで売ってるAmazonのカードみたいなイメージ。これなら、スマホ用/タブレット用のWebページを用意しておけば、PCがなくても作品鑑賞ができる。問題は、コミケなどの場合、販売物の内容のチェックに支障が出るので、そのようなものは販売禁止と判断される可能性がある。
紙の本と、パスワード&Webダウンロードの組み合わせ、みたいな方法だとどうだろう。グレー・・・だな。グレーだけど、もし将来、CD-RやDVD-Rが廃れてしまった時、いちばん現実的なのは案外こんな方法かもしれないなーと思ったりする。紙の本のメリットは、専用端末が不要で気軽に見られること。デメリットは、写真の枚数やサイズが限られてしまう事。これを補う方法として、Webで別ショットや大きな画像をダウンロードできたり、スマホ用にリサイズした画像を簡単にダウンロードできるといいよね。
ただまぁ、制作者サイドとしては、紙の写真集で売上げが決まってしまうのならば、+αのダウンロードサービスを提供する理由があんまり無い気はする。紙の写真集にかかるコストを思いっきりケチって、ダウンロードの方に力をいれるというのは、選択肢としてはありえるけれども、やっぱクリエイターとして、中途半端な内容の物を出す事には抵抗がある人の方が多そうだ。
そうなると、やっぱり「紙の写真集への回帰」という路線は避けられないんだろうか。