chintaro3の日記 

基本、チラ裏です。書いておくと頭の中が整理できますゆえ。

すき屋や和民の人手不足の話

 
専ら、景気循環少子化の流れ、そして経営方針の問題としてこの現象を説明している記事ばかり見るのだけれども、もっと大局的にこの状況を見る必要があると思う。
 
一見、何の関係も無いように見えるけれども、原油価格が10年前の4倍ぐらいになっているっていう話があるだろ。その割には、その影響というのは社会的に表面化していないし、話題にもなってない。
 
でも、そんなはずは無いのよ。どこかに影響が出るはずなの。その表出の1つが、こういう飲食業の危機だったりするんじゃないの。
 

 
地味に影響が深刻なのが、ガソリン価格UPに伴う輸送費の上昇だろう。身の回りのあらゆる物品は、製品になって消費者の手元に届くまでに複雑なサプライチェーンを経由してきているから、その都度輸送費がかかる。地味にそのコストUPが効いてくる。
 
そうやって、ちょっとずつちょっとづつ、企業や家計の体力が削られていったとき、そのしわ寄せは最終的に、世の中全体に平等にふりかかるのではなく、どうしても山谷が生じて、特定の業界に、重くのしかかる状況が生じる。そこでそれに耐えられる体力のある企業は良いが、体力の無い企業から淘汰されていく。それまでギリギリの所で経営していた企業ほど、こういう逆境に弱い。
 
それが今回は、すき屋であり、和民だったということではないのだろうか。
 
すき屋や和民の経営方針に仮に問題があったとしても、今まではそれを支えるだけの余裕が世の中にあった。しかし、それが現在では失われてきているという事なのだ。
 
世の中の余裕がだんだん失われてきている、ということが背景にあるのだとすると、やがて第3、第4のすき屋・和民が出てくるだろう。すき屋と和民だけの経営問題として片付けるのは、軽率なのではないだろうか。