chintaro3の日記 

基本、チラ裏です。書いておくと頭の中が整理できますゆえ。

清貧でお人好しなら何でも良い訳じゃない

 
ネタ元:
これはやばすぎる:日本の工学系論文数はすでに人口5千万の韓国に追い越されていた!! - ある医療系大学長のつぼやき
http://blog.goo.ne.jp/toyodang/e/66fda06802e29f013e26f5d41f769b01
 
ここで挙げられている統計の中でも、特に、コンピュータ科学の日本の地位の低さは目を覆うばかりである。実感としても、的外れとは思えないのである。
 
日本の学生のパソコンスキルは、先進国で最低レベル --- ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
http://www.newsweekjapan.jp/stories/business/2015/09/post-3899.php
 
この問題に関して、はっきり言って、団塊Jr世代と、(自作PC時代の)アキバ系といわれる人たちの責任は重いと思う。つまり、両方に属する自分のような人達の責任だ。
 
問題点をもうちょっと整理しよう。
 
・パソコンやデジタル回路に詳しい人たちが、教育に積極的に関わってこなかった問題。 この手の人たちに、コミュ障が多すぎるという問題が放置されすぎ。それから、慢性的に人員不足で、教育分野に行ける人が足りなさすぎるという面もある。
 
・企業の情報統制の問題。大学向けにはもっと技術情報をオープンにする仕組みがあって然るべきだったはずだが、アメリカ様の戦略なのか何なのか、契約上クローズドにすることを強要されている分野は多い。その結果、周回遅れなムダな研究で恥をかく研究室が出てくる。 事例
 
・エンジニアの社会的地位の問題。パソコンやデジタル回路に詳しくても、しんどい仕事を抱え込むばかりで個人的な経済的メリットが無さ過ぎる。それでも、ポスドク問題よりは、ましなのかもしれないっていう闇の深さに絶望せざるを得ない。
 
・価格崩壊を防ぐ仕組みが無さ過ぎて、逆に社会的損失を招いている。例えばタクシー業界のように、一定の資格と最低料金をセットにして、サービスレベルの底上げをおこなう必要があるのではないか
 
要するにだ、長い目で見ると、パソコンに詳しい人やデジタル回路に詳しい人は、もっと賃金UPを要求すべきだったのではないかという話に行きつく。一見、低賃金で清貧で、お人好しに見えて、本人はそれで良かったかもしれないが、長い目で見ると、優秀な人材が集まらず、教育への投資も行われず、国際競争力の低下を招き、どんどんじり貧になっていき、結果的には社会全体にとってもマイナスになってしまったのではないか。 このまま放置しておいたのでは、デジタル技術に関して北朝鮮を笑えないほど世界から取り残される未来さえ有りうる。 事例
 
地獄への道は、善意で舗装されているという。その舗装に、私も手を貸してしまったのだ。