chintaro3の日記 

基本、チラ裏です。書いておくと頭の中が整理できますゆえ。

「科学史」という教科が有れば良いんじゃなかろうか

 
ネタ元
「日本の国民性は知識の体系を拒絶する」 はてなの鴨澤
http://d.hatena.ne.jp/kamosawa/20170604
 
これな。似たような事、けっこうみんな考えてるんだよ。
 
なんだけど、じゃぁそこで、「俺様が知識を体系化してやるぜ!」とか言って、俺様体系があちこちでぼこぼこ生まれ始めると、結局おかしなことになるよね。
 
「体系化」の意義は何かと言うと、とりあえずこんなことが思いつく。

  • 現在目の当たりにしている事象、これから起こるであろう事象について、体系的な知識ベースを基に、正しい価値判断ができるようになる。
  • 色々な人と議論をする際に、その土台、ベースになる。ベースが無いと、前提条件や用語の意味のレベルからすり合わせが必要になってしまい、効率が悪い。

 
他にもあるかもしれない。
とりあえず、この2つに限って言うならば、これは「科学史」という観点から、歴史的事実を順を追って学んでいくのが、結局はBestな気がする。
歴史をベースにするならば、そこで学んだことは、将来もほぼ変わる事はない。タイムマシンでも発明されない限りはね。
ある時代では正しいとされた事が、後の時代にひっくり返された事例も、史実にはいろいろ出てくる。これは、我々の将来にとっても、そうかもしれない、という可能性を示す。
歴史を踏まえない研究とか主張とかが、キワモノ扱いされても、しょうがない。しかし、日本の大学では、そういう科学史を踏まえない、くだらない研究が目立ち過ぎていると思う。
 
日本の理系の高校生とか大学生とかって、歴史を軽く見ている一面が有る気がするんだよな。最先端の技術さえ知っておけば、過去の技術を学ぶ必要など無い、みたいな。
でも、俺はそれは違うだろうと思う。例えば日本の半導体産業が結局は惨敗したのって、科学の歴史を軽んじすぎたこともその一因だった。古い理論について何も学ばなかったせいで、分布定数とか古いアナログの知識が必要になった途端に、デジタルやってた大勢の人たちが、一斉に手も足も出なくなった。
 
科学史」という観点で纏められた本とか、教育番組は過去にも色々あったので、それを活用するだけでも随分違うと思う。
 
極端なことを言えば、「日本史」「世界史」みたいに、1つの教科として「科学史」という教科を作って、高校の理系の子らに勉強させるべきじゃないかとさえ思う。
3年かけて学ぶぐらいのボリュームはあるはずだし、その知識は一生役に立つものになるはずだ。