chintaro3の日記 

基本、チラ裏です。書いておくと頭の中が整理できますゆえ。

ネパールの震災復興の話

 
ネパールで、2015年に大震災があって、多くの学校や住居が全壊したが、3年経ってもなかなか復興がすすんでないんだってな。
まぁ、自分が住んでる所だって、いつ大震災に見舞われるかもしれず、外国の心配してる場合じゃないのかも、なんだがYoutubeに上がってる動画を見て、色々考えてしまった。
 
ネパールの街頭での耐震住宅の啓蒙活動

 
まさに、「黒山の人だかり」で、関心の高さがうかがえる。
日本人の感覚からすると、耐震補強してある方の模型も、ツッコミどころしかない訳ですが・・・ 少しづつ振動を加えるから、ちょうど大きな差が見えるように演出できるだけなんじゃないかと。震度3ぐらいなら、この補強でも持つかもしれないが、震度5以上だとアウトでしょ。
 
レンガに見えるブロック、焼いてないからね。土を固めただけのブロック。実際の家でも。それで2階を保持するとか、意味が解らない。
 
ブロックの作り方動画

タンザニアの動画だけど、ネパールも一緒だった。
 
 
ネパールでは、家は自分で作るのが当たり前なんだそうで。それで、鉄やコンクリートを輸入するための外貨もない、国内に工場も資源も無いとなれば、こうしかやりようが無いのかもしれない。ががが・・・
 
そこで、日本のボランティア団体が小学校の再建をしたりしているわけです。


ネパールでは、学校建築も住民参加が重視されているそうで、だから学校も、上の動画のような基本構造なんですよ。
 
で、出来たのがこちら。
http://tsunagari-project.com/%E3%83%8D%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%AB%E6%94%AF%E6%8F%B4-tsunagari%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%81%A7%E3%81%AE%E9%81%BF%E9%9B%A3%E8%A8%93%E7%B7%B4/
柱は鉄筋コンクリート。梁も、上の啓蒙動画とかよりは、しっかりしているように見える。
2階の床や天井も鉄筋コンクリートぽいですね。
ですが壁は土を固めたブロックでできてる。柱は真四角なので、壁との密着が非常に弱い。教室の角には柱が無い。2階の廊下の手すりっぽい低い壁、蹴ったらたぶん壊れる。柱にしっかりくっついてないし、土のブロックなんだもの。
 
実際に、基本構造だけ鉄筋作りだった建物では、土壁だけ全部壊れた学校もあったそうだ。という事が解っているのに、再建でまた同じ事やってるんだな・・・
 
ちゃんとできている学校もある。

これは日本の設計事務所が監修していて、基礎工事もしっかりやってるし、本気で耐震構造になっている。鉄筋コンクリートの柱にSRF工法を用いるとか、まさにBestを尽くしている感。窓枠と壁の間のすきまが気になったけど、そんなのは些細な話です。

ただ、これはとても恵まれていた例で、そんなことはとても無理だ、と言わざるを得ない山奥の小さな村というのがネパールにはたくさんあるらしい。

とうぜん電気も電話も通ってない、っていう場所。ここだけじゃなく、それがデフォ。
 


こんな道の先に小さな村が有って、そこにしっかりした耐震構造の小学校作りましょうとか言われても、それ完成するまでに何台のトラックが谷底に落ちて、何人が死ぬか解んねーよ! ちょっとした事故でも、救急車とかJAFとか来ないからね! 骨折れただけで死ぬかもしれないからね!
 
それじゃぁまず道路をどうにかしようとか言っても、どうすりゃいいのこの道。コンクリートでトンネルみたいにするか? 何千億かかるのそれ? その先には小さな村しかないのに?
 
「みんな山から降りてこい」というわけにもいかず、どうすりゃいいんだべさ。
 
地図を見ると、近くにダージリンがあるのな。


紅茶で外貨を稼げるから、ここまで発展したんだな。100年経てば、大違いだ。
カッティギ村では、なぜお茶を栽培しないんだろうな。気候的に何か違うのか。