chintaro3の日記 

基本、チラ裏です。書いておくと頭の中が整理できますゆえ。

映画鑑賞

映画を見てきた。2本。



映画1本目「船の上のピアニスト」
ストーリーは悪くないと思うし、映画としての見せ方も悪くないのだが、肝心の所が最悪。
 
音楽に対するリスペクトが無さすぎる。
 
これがもう致命的。映画関係者の音楽に対する認識なんてこんなもんか。とがっかりさせられる映画。
この映画を作った映画関係者が、音楽を(あるいは映画も)金儲けのツールとしか思ってない事がバレバレすぎてクソすぎる。
音楽に何の興味も無い人なら「おもしろかった」という感想になるかもしれないが、音楽好きな人は見てはいけない映画。
最悪の気分になること請け合い。
 
願わくば、せめて、「船の上のピアニスト」が、なぜピアノに打ち込むことになったのか、そして、なぜ上手に演奏できるようになったのか、その経緯を描く事を省略しないでほしかった。生まれながらの天才だったのか、それとも努力家だったのか、どちらでもいい。天才だったなら、出生の秘密をほのめかすシーンが欲しいところだし、努力家だったなら、子供の頃にピアノを指南した先生役の音楽家の存在を描く必要がある。どちらも描かれていないために、薄っぺらなつくり話になってしまった。
 
 


映画2本目「ロミオとジュリエット
プロコフィエフバレエ音楽とバレエの振り付けそのままで、豪華な映画セットの中でバレエを鑑賞できるという異色の映画。

女性向けの映画。何が女性向けかと言うと、男性のバレエダンサーが全員、これでもかというほど、どいつもこいつも、「プリケツ」「モッコリ」「イケメン」なのだ。「プリケツ」「モッコリ」「イケメン」を心おきなく鑑賞したい女性向けの映画。それに対して女性の露出はほぼ無い。観客は自分とオッサンがもう1人だけ。それで「プリケツ」「モッコリ」「イケメン」の女性向け映画を2時間も見るなんて、なんという罰ゲームなんだこれは。
 
最初から最後までセリフがほぼ無い。声と言えば取り巻きのガヤガヤいう声や、泣き叫ぶ声だけで字幕も無い。だれがロミオでだれがジュリエットなのかという説明も無いので、観客が勝手に判断するしかない。そりゃまぁ、話が進んでくれば解るのだけれど、ジュリエットがロミオ以外の男と仲良くしているシーンや、ロミオがジュリエット以外の女性とキスするシーンもあったりするので、清純な恋愛ものを期待する人には訳が解らないだろう。
 
音楽や振り付けは定番のクラシックだけあって完成されている。が、カメラワークとカットの繋ぎはそれとくらべると稚拙な印象は否めない。無駄なアップや無駄なカット割りが多すぎてノイズになっている。ジュリエット役のバレエは大変素晴らしいが、それだけの練習を積んでいるだけあって、足も腕も筋肉ムキムキなのである。そりゃあれだけの凄い踊りをするのだから、当然そうなるだろう。舞台だと、遠目で見るので、たとえ筋肉ムキムキでも可憐な振り付けを踊れば可憐に見える。しかし、それをアップで写してしまうと筋肉ムキムキをごまかすことができず、なんとも力強い体育会系の女性に見えてしまって、話の質が変わってしまうのだ。あれはカメラワークをもっと工夫すべきだと思った。