今回、C83のコスROM関係が集まっている島での新作は、紙に印刷した形の写真集が大幅に増えていた。
理由としては、少部数での奇麗なカラー印刷が以前よりリーズナブルな価格設定で提供されるようになった、という事以外に、日常生活でパソコンを使わない層が優勢になっているのだな、という事を改めて印象付けられた。スマホやタブレット端末では、CD-RやDVD-Rの画像を簡単に見ることが出来ない、という問題が、いよいよ顕著化されてきた。
私の場合は、PCはいつも電源が入っているか、又はスリープ状態なので、立ち上げるのが面倒という感覚は全くないんだが、XP時代のPCを使っているような人だと、いかにも起動が遅いし、そりゃそうなるよな、と思う。C83で紙の写真集を出したというレイヤーさんの話をメイドカフェで聞くことが出来たのだが、やはり「PCを立ち上げるのが面倒くさい」という話だった。
本来なら、ここで電子書籍的な物の出番になってほしい所なのだが、現状を見る限り、当面はそんなことにはならなさそうな気配だ。電子書籍はまだまだ遠い存在なのだ。彼女らにとって。
コスROM系の媒体に求められること:
・誰でも閲覧できること ←ココ非常に重要。
こういう作品制作は、具体的に「○○さんに見てほしい」というような事をイメージしながら制作されることも多い物と思われ、もし、作ってはみたものの、「媒体の形式の問題で閲覧できない」という事になってしまうと、非常に残念だ。その点、紙に印刷されたものであれば、そのような心配は全くない。知り合いにプレゼントするような場合でも「ごめん、今パソコン壊れてて見られないの」という事になってしまう心配が全くない。
・メディアがリーズナブルな価格で提供されること
・メディアにそれなりのサイズがあること
・書き換え禁止設定ができること
SDカードやmicroSDならば、安いものは既に300円ぐらいからあるので、CD-RやDVD-Rの代替メディアの候補になりえると思う。コスROMに興味を持つような人は、カメラを持っている場合も多いし、その場合もっとも標準的なメディアとなったSDカードは第1候補になると思う。・・・のだが、作品をSDカードで販売するようなサークルは、まだ見つけられなかった。SDカードはiPADが非対応なのは痛い。(アダプタ付ければOK)。それから、やっぱりSDカードは小さすぎるのかな。もしやるとしても、紙の写真集にくっつけて販売、という形になりそう。
・コピー防止ができるとBetterではある。
ちなみにコスROMで、コピー防止の対策が取られているような物は、私が知る範囲ではまだない。それでも違法コピーが問題になるような状況になっていないのは、一重に売り手と買い手の信頼関係に依存する部分が大きい。一部には勝手にネットにUPするような輩も居るけれども、現状ではごく一部の問題に留まっている。
とはいうものの、作り手側にとって、違法コピーの不安はつきまとうのだろう。ある日2chにUPされて急に叩かれだすとか、あり得ない話ではない。その点、紙の場合、ネットにUPするには一度スキャンするというひと手間が必要になるので、そこまでする人は少なく、結果的に違法にネット上にUPされる心配を低減することができる。
紙に印刷した場合の欠点は、やはりページ数が限られるという事。それから、奇麗な印刷をしようとするとそれなりに上質な紙になるので、本が重いのだ。コミケの場合、ただでさえ疲れるので、メディアは軽いほうが有りがたいんだけどね・・・それから、私のようにPCで全部管理したい人にとっては、自炊の手間が増える。