chintaro3の日記 

基本、チラ裏です。書いておくと頭の中が整理できますゆえ。

203高地

映画「203高地」を見た。3時間もある映画だ。
 
八甲田山」は見たことが有った。その感想に203高地が引き合いに出されていやが、どんな映画だったか忘れていたので。
 
見なおしてみて、一度見たことがあるような気もする。いくつかの場面は見おぼえがあったが、ほとんど忘れていた。
最初見たときと違って、203高地についての解説をいくつか読んだことがあり、日露戦争戦没者を祀った石碑が、近所の神社などにも案外多く残っているということに気が付いたのも最近で、昔、何も解らずに見たときとはだいぶ感想の違うものになった。
昔見たときは、何も知らなかったので、何だかよく解らないまま終わってしまった。
 
今、見なおして思うのは、「今の映画界にはもう、こんな映画は作れないだろうなぁ」ということ。こんな脚本をかける人がいないし、脚本を読んでも当時の情景を想像できないだろう。当時は、学校にも照明が無いから、教室が昼間でも薄暗いのだ。そんな当たり前のことが再現されているのだが、今の演出家にはこんな演出はできないだろうなと思った。子供の着ている服も、ちゃんとそれらしくバリエーションがある。1980年頃なら、大正生まれの人はまだ普通に健在で、田舎の子供の服なんて明治も大正もたいしてかわらなかった。つまりこの映画に出てくるような子供の服を子供の頃に着ていた人が、1980年代にはまだ健在だったのだ。このリアリティは、今の人には出せないだろうな。
 
強いていうなら、明治時代の木造校舎は、もっと新しくて綺麗だっただろうと思う。(建築してから数年か、せいぜい10年ぐらいしか経てない学校が多かったから)まぁそこは古びた木造校舎を使った方が、見る人には納得感があるのかもしれないな。