chintaro3の日記 

基本、チラ裏です。書いておくと頭の中が整理できますゆえ。

OFF

市吹の定演があるのを思い出して見に行く。
こういうのみにいくの、久しぶり。
 
内容はまぁ・・・普通。アンコールの曲は上出来だった。
 
聞きながら、「吹奏楽には、なんでこう偽物感があるのかなー」
なんてことを考えていた。
楽器は本物。楽譜も本物。
やってる人たちは真剣。
なのに出来上がる音楽は・・・
 
社会人の楽団の場合、思うように練習時間が取れないとか、
なかなかびしっと全員そろわないとか、色々事情はあるし、
本当にうまいやつは音大へ行ってプロなり先生なりになっている。
 
もともと大してうまくないやつが、思うように取れない練習時間で、
不完全な演奏のまま、情熱ばかり空回りして本番を迎えなければならないジレンマ。
社会人バンドの実情を知っているだけに、そんなジレンマばかりが
聞こえてくるような気がして、正直あまり楽しめるものではなかった。
が、
こういう資本主義の流れから外れたところに存在する活動が
無くなってしまったらそれは寂しいよな。
 
=========================================
偽物か本物かということでいくと、
安直には「音楽にかける情熱が本物か偽物か」みたいな話なのか?とも思っていたが、
 
たとえばウィーンの100年の歴史のある楽団が遊び半分に不真面目に演奏したら、
それでも、それはやはり本物なのである。
それはつまり、個人の力だけではどうにもならない部分・・・文化とか、環境とか、歴史とか、そういう部分の要素もなにかしら出来上がりに無意識のうちに影響してしまうものなんだろう。
 
そして日本の演奏会の「偽物な感じ」というのは、日本の街並みがどうにも雑然として、格好ばかりでペラペラのハリボテのように見えてしまうという、街のイメージと何かつながるような感じがして、なんとなく勝手に納得してしまった次第。