chintaro3の日記 

基本、チラ裏です。書いておくと頭の中が整理できますゆえ。

 けっこう使える低価格3Dプリンタ

 
3Dプリンタも色々あるが、取り扱いの簡単さでは PLA を使った熱熔解積層方式が手軽で良いな。
どんどん進歩しているのは、3DデータからGコードに変換するソフトの全自動化。これが大きなブレークスルーの一つ。これの善し悪しでも出来がかなり変わってくる。
 
ゴミが僅かしか出ないという事のメリットは、実際に使ってみると、意外と大きい。
粉じんを固める方式はその点がダメだ。
光造形方式は高精細さが取り柄だが、大量の有機溶剤が必要になるのが面倒だ。健康に悪いんじゃ本末転倒だ。
 
熱熔解積層方式は、積層側面がガタガタになるのが欠点だが、寸法精度の問題はかなり改良されてきているようだ。
実際に使ってみて気がついた事は、出来上がったものがめちゃめちゃ軽いということ。なんでかというと、材料をケチりつつ造形速度を上げるため、デフォルトでハニカム中空構造になるのだ。これはすごい。この軽さを生かせば、高性能な飛行機模型がめっちゃ簡単に作れるだろう。じっさい、注目しているのは飛行機関係の模型屋さんが多い。
 
さらに画期的なのは、炭素繊維入りの材料が使えるって事だ。しかも高くない。これは勝つる!
今まで、炭素繊維が優れている事は解っていても、高い事がボトルネックだった。切削加工で任意の形状に加工することも難しい。
それが3Dプリンタで解決して、しかも今まで困難だったハニカム構造がめっちゃ簡単にできるとか、すごすぎでしょ。
 
その上、炭素繊維入りPLAの熱伝導率はステンレスなみが狙えるというのもポイントだ。ただし中空構造ではダメだけどな。

まとめると、
・熱熔解積層方式は、ゴミがほとんど出ず、特殊な空調も不要
・熱熔解積層方式は、材料も比較的安価
・3Dデータからガーバーデータに変換するソフトの全自動化で取り扱いが簡単になった。
・3Dデータからガーバーデータに変換したデータが、デフォでハニカム構造なので軽い! 飛行機模型に使える
炭素繊維入り素材の登場で、ボトルネックだった強度の問題にもめどがつきつつある。
 
残る課題は、積層面の凸凹か。
 
何に応用できるかな。
 ・飛行機模型。 これは画期的。中空構造がこんなに簡単にできるなんて。
 ・スケールアップすれば、鳥人間コンテンストに出ることも簡単になるのではなかろうか。大型の3Dプリンタは高価で出力に時間がかかるが。
 ・板状の位置決めシート 板状の物は短時間で造形可能で、両面も比較的滑らか。
 ・LEDのライトパイプ 金型をおこすほどではない場合でも透明素材で少量生産できる
 ・ネームプレート類 2色の素材が使える3Dプリンタなら可能
 ・オリジナルの電子ブロック 色つき透明素材で。
 ・石膏で何か作る時の型として ハニカム構造の中を石膏で埋めるとどうなるかな
 ・ホーンスピーカ スピーカ用としては軽いのはデメリットだが、そのうち重い素材も出てくるだろう
 ・カーボンナノチューブ入りなら放熱器が作れるかも。オリジナルの放熱器は、切削で作ると高くつくし、かといって金型を起こすこともできない。3Dプリンタで熱伝導性の高い素材が出てくれば、ブレークスルーになりうる。
 ・秋月電子のキット用のケース作れば売れるかも。ケース作るのが面倒なんだよ。つって、秋月のキットは安いのが取り柄なので、データをどこかにUPして、勝手に作ってもらうのがいいか。