chintaro3の日記 

基本、チラ裏です。書いておくと頭の中が整理できますゆえ。

写真撮影が上手いとはどういうことか

 
写真撮影テクニックに関する記事が立て続けに3本ぐらいブクマ上位に来てるね。何なの?流行ってんの?
 
写真撮影が上手いとはどういうことか。なんか、記事がカメラ販促の提灯記事みたいに見えてしまって、どうも気分が悪い。良いカメラを買うだけでは良い写真が撮れない理由を考えてみた。
 
(1)失敗が許されない場合の対応
 限られた趣味の時間では、どうしても「成り行きで適当に撮る」が主体になりがち。まぐれで良い写真が取れればラッキー、的な。そういう写真の撮り方と、失敗が許されない状況とでは、撮影者の実力は失敗が許されない状況下で顕著に差が出てしまうものだと思う。これは機材だけ高級でも一朝一夕には真似できない。真似しようとして初めて解るプロカメラマンの凄さ。
 
(2)シャッターチャンスを逃さない、というか、むしろ積極的に作り出す技能
 「シャッターチャンスを逃さない」までは、とにかく集中力を高めれば短期決戦的には対応可能かもね。でも本当に上手い人は、被写体になる人や動物に上手に働きかけて、積極的にシャッターチャンスを作り出す技能を持っている。こういうのオタ気質の人ってすごい苦手だよね。真似できねェ・・・orz.
 
(3)やっぱり理論の勉強も必要
 勉強というほどではないにしても、例えばこういう知識も持ってて損は無い。
 知っておきたい、色の話。(色彩工学入門)
 簡潔に良く纏まってる。狙った色を出そうとする場合には必須の知識。
 
 面白いなぁと思うのは、いわゆる健常者(赤緑色盲でない人)であっても、目の中の赤を知覚する錐状体と緑を知覚する錐状体の特性というのはよく似ていて、僅かな差しか無いという事。目の中の錐状体の特性自体の個人差っていうのはおそらく無視できないレベルであって、それによって写真を見る人の反応も違ってきたりするのは、ある程度はしょうがない話なんだな。 で、個人差についても沢山調べて、統計を取ってモデル化されているのが色彩工学だってこと。だから、不特定多数の人に見せる写真の場合はこれに沿うのが吉なんだけど、よりプライベートな状況下では、必ずしもそれがBestとは限らないかもしれない。
 
(4)絵画の歴史から学ぶこと
 3分割法とか、パースを利かした構図は、確かにぱっと見、見栄えのする作品に仕上げるのに使えるテクニックなのだけれど、デメリットもやっぱりあるんだよね。西洋絵画が、なぜ写実主義から抽象画方面へ行ったのか的な。単にカメラに勝てないからってだけじゃ無いと思うんだ。 平面的な(2D的な)絵作りを、あえてカメラでやるってのも面白いもんだよ。