男女が結婚に至る場合、昔は次の4つのケースが有りえた。
(1)男女 双方が両思いで結婚
(2)男性が結婚相手を決める。女性側に拒否権無し
(3)女性が結婚相手を決める。男性側に拒否権無し
(4)男女当人どちらも決定権無し。親など周囲の人が決める
現在では(1)のみが社会的に認められており(2)、(3)、(4)は一般には悪いこととされている。
昔は(2)、(3)、(4)のケースも普通にあった。それで、婚姻率90%以上などという高い比率が実現していたと考えると解りやすい。
(3)について、女性側に結婚相手を決める決定権があって男性側に拒否権が無いなどというケースが1つの区分とするほど歴史上、存在したんだろうか?と疑問に思うかもしれない。が、いわゆる「お見合い」がこれに当たる。建前では、お見合いでは双方に拒否権が有り、双方の両想いで成立するものだが、現実的には、事実上、男性側には拒否権が無いケースも多かったのである。
(少なくともここに経験者が1人居る。)
それが、現在では(1)のみが社会的に認められる状況になったために、婚姻率が下がるのは当然である。
これは、好まない結婚を強制される人が減るという意味では好ましいことである。一方では、婚姻率が下がることで少子化を招く。ベビーブームが起こるまでの日本では、跡継ぎを残す事を優先するために、(2)、(3)、(4)が社会的に認められていた訳だ。
(2)、(3)が社会的に認められたならば、結婚はずっと容易になるだろう。レズやホモでないかぎりは、自分が好きな相手を見つけるだけで良いのだから。ただし、その社会制度の被害者が多く発生するだろう。
(4)に至っては、レズもホモも関係なく結婚させられることになる。婚姻率が高くなる訳だ。
将来、本気で少子化問題をどうにかしようという事になった場合、(2)、(3)、(4)がまた復活するような時代が来るのだろうか。他の選択肢としては、たとえば(1)のカップルが全部 4~6人ぐらいづつ子供を産んで育てれば少子化は回避できる。補助金などのサポートを手厚くすれば、あり得ない話では無い。
将来の日本はどちらを選ぶんだろうか。