chintaro3の日記 

基本、チラ裏です。書いておくと頭の中が整理できますゆえ。

もし、落ちるとこまで徹底的にデフレ加速させたら

 
デフレはまずいっていう話しか聞かないので、逆のことを考えてみよう。もし、デフレを止めなかったらどうなるか。いや、止めないどころか徹底的にデフレスパイラルを加速させて、これ以上デフレしようがない、っていう最低のハイパーデフレ状態までいってしまったら、その時の日本はどういう状態になっているか。
 
(1)現時点で十分な貯金がある人。
この人たちには問題ない。世の中のモノやサービスの値段が下がる一方なのだから、基本的には困ることはない。いざとなればこの人達の手によって値段を釣り上げることもできるし、最終手段としては海外へ逃げることも可能。
 
(2)借金がある人や会社。
これはまずい。実質金利がめちゃめちゃ上がるのと同じことだから、返済不能に陥って個人なら自己破産、会社なら倒産する所が続出する。新たに借金して投資をしようという所が減り、産業界の進歩も停滞状態になる。
 
(3)借金は無いが、仕事の毎月の収入が無いと生活出来ない人。
これは微妙。収入が下がったのに連動してモノやサービスの価格が下がってくれている分には生活を維持できるが、その連動が悪い方に崩れると生活できなくなる。 現実問題としては、(2)の人たちの煽りを受けて、経済効率とか生産性みたいなものが大幅に落ちることが容易に想像できるので、悪い方向に支出と収入のバランスが崩れることになるだろう。
 
(4)年金生活
基本的にはメリットを享受する方。ただし、物価にスライドさせて年金をカットする、という話が出てくるだろう。
 
 
と言うわけで、金持ちに有利、貧乏人に不利、という以外に、「社会全体の労働生産性が下がる」という問題点があるわけだな。
今、日本で一番貧乏なのは、たぶん政府と地方行政なので(借金の金額を考えればそうなるでしょ)、そういう人達がデフレを嫌がるのはごもっとも。国には資産があるから借金しても大丈夫とか、もうそんな次元じゃないもんね。
 
ただ、インフレと違うのは、ハイパーインフレでは例えば1万円のものが1億円になってしまう可能性があるが、ハイパーデフレがもし起こったとしても¥0円以下になることはない。%(パーセント)で表すとすごい数字になったとしても、絶対的な金額の変動幅は限定されるということだ。すなわちハイパーデフレは放置しておいても必ず収束する。ハイパーインフレのように天井なしに発散する心配は無い。もし仮に日本でハイパーデフレが発生しても、それが収束するまでの数年間を持ちこたえることができれば、その後は好転することが期待できる。今の日本なら、それに耐える体力が有るのではないか。 下手な政策を打ち続けてじわじわとデフレが続くことによる機会損失の方が大きいかもしれない、というデメリットも、考えてみる必要があると思う。