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「従来のPCでは解く事が事実上不可能だった最適化問題が解けるようになる」というのが触れ込みだが、私たちの日常生活に直接関係するような場所に「解かれるべき最適化問題」というのがどれほどあるものなのか、最初はピンと来て無かった。
でもこれ、「従来のCPU開発の最適化工程に利用したら十分もとが取れるんじゃね?」って事に気が付いた。
今のCPUは、1チップに1億個以上のトランジスタ(MOS-FET)が詰め込まれている。それをどう繋いでどう並べると最も高性能になるか、という最適化問題には、莫大なコンピュータ資源が投入されていて、かなりの部分が自動化されている。が、それでも、試す事ができるパターンは非常に限られている。ムーアの法則の行き詰まりが見える中、1億個のトランジスタの最適化問題というのは、まだまだまだまだ改善の余地があるはずなんだ。
その最適化問題に、量子コンピュータを投入して高性能なCPUを作る事ができれば、例えばスマホがより高性能でバッテリが長持ちする、などの、目に見える形で身近なところの役に立つ事ができる。これはなかなか社会全体にとっても無視できないインパクトになるはずだ。量子コンピュータで解く事ができて社会全体にインパクトを与えられる用途といったら、現時点でCPU開発以上のものは無いかもしれない。
まぁ、日本でCPU開発なんてやってる所は無いんだけどな。