chintaro3の日記 

基本、チラ裏です。書いておくと頭の中が整理できますゆえ。

生産性と、権利の主張について

 
・日本は過去20年間、GDPが伸びてないという。生産性が伸びてないという。
・実際、自分も収入は減った。しかし、20年前より世の中が貧しくなったかと言うと、そうも思えない。便利なサービスは増えたし、身の周りの色々な物の機能や品質も向上した。
 
GDPという指標の問題点は、お金に換算できない物事を評価できない事だ。お金で換算できない物事の中に、良くなった事も悪くなった事もあるはずだが、それはGDPの数字には反映されない。
 
・お金とはそもそも何か、という事については、「権利や権力を数値化したもの」というのが私の見方。
・言いかえると、「GDPが過去20年伸びなかった」とは、「人々が主張する権利や権力の総量が増えなかった」ということと同じなのではないか。「日本のGDPが伸びない問題」=「日本人が自分の権利を主張しなさすぎる問題」なのではないか。
 
・例えば、ビルゲイツの何が偉かったかと言えば、数多の批判に屈することなく、自分のプロダクツの価値と価格を堂々と主張しきった事だったのではないか。あのレベルの主張をしている日本人なんて、なかなか見かけない。
 
・皆が、自分の権利を主張し合う世の中というのは、ストレスフルな世の中ではある。それによってGDPは上がるかもしれないが、それが目指すべき理想の世の中なのかというと、疑問も感じる。
 
・誰もが、仕事に見合う報酬を貰う権利を主張せず、必要な生活費だけ賄えればいい、という態度であったなら、それらの仕事はGDPの増大に貢献しない一方、世の中を豊かにする事には貢献することができる。経済の目的とは、そもそも世の中を豊かにすることだったはずで、そのツールであるGDPもまた然り、である。GDPが増えなくても、ほかに世の中を豊かにする方法があるのならば、GDPにこだわる必要はないだろう。
 
・しかし一方で、若い人が報酬面で将来に夢を持てない(結婚、マイホーム、育児等の費用を捻出できない)ことで、活躍の場が制限されてしまうという状況は、非常に大きな機会損失だ。これはまずいのではないか。遠慮するのが美徳、にも、限度があるのではないか。
 
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