chintaro3の日記 

基本、チラ裏です。書いておくと頭の中が整理できますゆえ。

最近の あとでかんがえるタグから

 
「若い技術者が育たない」⇐授業か何かで勉強したら身につくと勘違いしてませんかね
http://togetter.com/li/951525
 
ここでは、若い技術者を育てるのに適した仕事が減っているとか環境が減っている事を問題にしているんだが、じゃぁ、今、仮に、物理的に理想的な全ての環境が揃ったとして、技術者がどんどん育つような状況になるか?と言われれば、それも違うだろうと思う。
 
似たような問題として、農業の後継者不足とか、伝統工芸の後継者不足とか、色々言われていて、中には潤沢な予算で後継者育成をやっている所もある。でもそれが、理想的な結果に繋がるかと言えば、それはまた別の話で。
 
====================================
まず前提として、今の日本には「職業選択の自由」がある。ここで、世の中にある職業を乱暴に4種類に分けるとすると、こうなる。
 
(1)「楽で、高給な仕事」
(2)「大変だが、高給な仕事」
(3)「楽で、低賃金の仕事」
(4)「大変なのに、低賃金の仕事」
 
で、現実問題として、世の中の大半の仕事は(4)なのな。例外的に、(1)や(2)や(3)があるに過ぎない。多くの人は、なんでこんな大変なのに、こんなに儲からないんだと思いながら仕事をしている。それを社会的な不満としてではなく個人の問題として片づけるために考案されたのが「職業選択の自由」という建前だったのではないか、と感じる場面が増えた。
 
先ずな、「職業選択の自由」なんつって、大学3年で、さて何の仕事につきましょうか、なんてやってたんじゃ遅いでしょ、っていうのが俺の考え。特に個人的な知識や技能が重要な技術者なんていうのはな。スポーツとか音楽家を例にすれば解りやすいだろ。学校で習う勉強しかしてない状況で、それまで野球やってなかった人が、大学3年になってからプロ野球選手になりたいっつっても無理でしょ。バイオリニストになりたいつっても無理でしょ。なのに、なぜそこから世界を相手に戦える一流の技術者を育てられると思えるのか、そこが解んねぇよ。世界を相手に戦える技術者を育てようと思うなら、小学校ぐらいからエンジニアリングってものについて英才教育しないと、かなり厳しいと俺は思うね。
 
で、そこで問題になるのが、だ。野球やバイオリニストなら、成功したスターが喝采される姿を小学生でも見る事が出来る。研究者だとノーベル賞とか、あるわな。でもエンジニアって、そういうの無いじゃない。強いて言えばロケット打ち上げカッコイーとか、だけど、そこで、子供たちが「ロケット打ち上げの技術者になりたい!」と思うかってーと、どうなんだろうな。
 
一言で言うと、「今の日本のエンジニアには、夢がなさすぎ。」 これに尽きる。
 
その状況を放置したまま、環境がどーのこーのとか、仕事が有るとか無いとか、ちゃんと教えろとか教えないとか、そんなのは重箱の隅の話だと、俺は思うよ。